紛争が始まる前は国民識字率9割以上の中間所得国、しかし今は子どもが重労働を強いられている
2015.07.05
7月2日、現在シリア国内で子どもの労働が問題になっていることをユニセフと国際NGOのセーブ・ザ・チルドレンが発表した。
シリアはもともと中間所得国であり、国民の生活には余裕があった。子ども達のほとんどが学校に通うことができ、国民の識字率も9割以上と高かった。
しかし武力紛争がはじまると、2011年には14.9%とされた失業率が、その4年後の2014年末には4倍の57.7%にまで脹れあがってしまった。そのため、子ども達が労働をしなければならない状況に陥ってしまっているという。
しかも報告書によれば、シリア難民である子どものうち47%が家計を支えており、レバノンにおいては6歳の子どもすら労働に従事していることがわかっている。
子ども達は、一日働かされるだけではなくその対価である賃金も非常に低いものとなっているのが現状だ。また、兵士としての徴用や、性的搾取などの労働まで含まれ、子ども達の労働環境は非常に劣悪なものといわざるを得ない。
ユニセフはこの報告をもとに、シリアの子ども達を救うために、生活再建、教育提供、児童労働根絶などの取り組みを行うことが必要だと国際社会へ訴えている。
(画像はプレスリリースより)
(C)UNICEF_NYHQ2013-0704_Diffidenti
▼外部リンク
シリア危機のもうひとつの側面 過酷な児童労働の増加に警鐘
ユニセフ、国際NGOとの共同報告書発表
http://www.unicef.or.jp/news/2015/0204.html
シリア危機 過酷な児童労働の増加に警鐘
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000511.000005176.html
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