人手不足による倒産が上半期だけで182件、小規模事業の倒産が約8割
2024.07.07
2024年上半期の人手不足倒産の発生状況
帝国データバンク(TDB)は、「人手不足倒産」の倒産発生状況について調査・分析し2024年7月4日に発表した。2024年6月30日までの間に、負債1,000万円以上で法的整理(倒産)となった企業から調査している。
上半期の倒産件数は過去最多
2024年1月から6月末までに法的整理を行った企業のうち、従業員の離職や採用難などが要因となって倒産した企業は182件。上半期だけでみると、2022年は61件、2023年は110件で過去最多となり、突出して増加したことになる。
規模別にみると、従業員10人未満の企業が約8割にあたる143件という結果だ。
今年5月に発表された厚生労働省の「労働力調査」によると、就業者数は6,766万人という結果となり22カ月連続で前年同月を上回った。労働者は増加傾向にある一方で、転職等の希望者は1,000万人を超えたことから労働者の流動化がみられると報告している。
退職者が出れば、小規模事業者であるほどダメージは大きく、倒産に追い込まれる可能性が高い。
2024年問題で建設業・物流業がダメージ
倒産した企業の業種は建設業が53件、物流業が27件、物流業は前年同期から倍増した。2業種は、時間外労働の上限規制が強化されたことにより人手不足が続いている。レポートでは、このような状況が長期化すれば今後も倒産が増加する可能性を示唆した。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
帝国データバンクのプレスリリース
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p240703.html
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