所属モデルにAV出演強要!?芸能プロ社長ら、労働者派遣法違反容疑で逮捕
2016.06.19
平成28年6月11日、警視庁は、経営していた芸能事務所にモデルとして所属していた20代の女性を、実際の性行為を含むアダルトビデオ(AV)の撮影現場に派遣したとして、大手AVプロダクション「マークスジャパン」(東京都渋谷区)の40代の元社長ら同社の男3人を労働者派遣法違反(有害業務就労目的の派遣)容疑で逮捕した。
捜査関係者が明らかにした。「AV出演を強いられた」と女性が警視庁に相談したことで、発覚したという。
職業安定法63条2号を受けた労働者派遣法58条は「公衆道徳上有害な業務」を規制しており、アダルトビデオ派遣事件判決(東京地判平成6年3月7日判例時報1530号144頁)によれば、実際の行為を含むAVへの出演はこれに該当する。
とはいえ、捜査当局が同法を適用して強制捜査に踏み切るのは異例であるという。
3人は平成25年9月と10月に、所属する女性を実際の性行為を含む撮影のため業界最大手のAVメーカー「CA」に派遣した。類似の相談を複数の女性がしており、女性が嫌がっていることをメーカー側も把握していた模様。そのうえで撮影していたとみられる。
女性は平成21年に別のモデルプロダクションから紹介されて、「グラビアモデルとして」と説明され契約。この際、契約書を熟読させず、契約書の写しも受け取っていなかった。
しかし、契約書には、「成人向けの作品も出演する」というAV出演を示唆する内容が含まれていた。女性がAV出演を拒否し、契約の解除を要求すると、「違約金が発生する」「親に請求書を送る」などとして出演を強要していたという。
▼外部リンク
株式会社マークスジャパン
http://marksjapan.jp/
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