福井の化学工場問題受け、患者・家族を支援する「職業がんなくす患者と家族の会」結成
2016.06.15
職業がん患者を減らすべく、「職業がんをなくす患者と家族の会」が結成!
平成28年6月11日、福井県の三星化学工業株式会社の化学工場でぼうこうがんが多発している問題で、発症した労働者や支援する労働組合が、「職業がんをなくす患者と家族の会」を結成した。
仕事が原因となったいわゆる「職業がん(ある特定の職業に従事することにより、その職業に特有な発癌要因に曝露して生ずるがん)」の患者を見つけ、支援に取り組む。
同日、大阪市中央区で結成集会が開かれ、75人が出席。同工場の従業員で、実際にぼうこうがんを患った田中康博さん(56)が代表に就任し、「職業がんで苦しむ人をこれ以上増やしたくない。国に適切な対策を取るよう呼び掛けたい」と訴えた。
職業がんについての相談は電話(06・6647・3481)で受け付けるという。今後、行政機関に危険性が指摘される化学物質の規制強化を求め、高リスクの職場で働く労働者への啓発活動を推進する。
職業がんの歴史、古くは18世紀の煙突掃除夫から
職業に起因するがんとしては、1775年にイギリスで煙突掃除夫の陰嚢がんで初めて明らかになり、日本では1936年にガス発生炉作業者の肺癌で初めて報告されている。
近年では、平成17年以降にアスベスト(石綿)による健康被害が周知されるようになり、平成24年には印刷工場で扱っていた化学物質による胆管がんの多発が問題となっている。
▼外部リンク
三星化学工業株式会社
http://www.mitsuboshi-chem.co.jp/index.html
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