深刻化するブラックバイト その背景とは?

2015.05.21
アルバイトに正社員並みの仕事を要求

最近、多くの業界で人手不足が深刻化しており、中でもアルバイトの人手不足が深刻化する傾向にある。その傾向において「ブラックバイト」という言葉をよく耳にする。

ブラックバイトとは、いわゆるブラック企業のアルバイト版である。アルバイトに正社員並みの仕事を要求することが多く、長時間労働や厳しいノルマの設定、あるいは学生のテスト期間にも関わらずアルバイトを休めない、という現状がある。

しかし、アルバイト側も「家計が苦しく働かざるを得ない」「新たな職場で一から仕事を覚えるのは大変」との理由から、ブラックバイトをなかなか辞められない理由もある。

ブラックバイトの実例

ブラックバイトの実例として、スーパーのアルバイトがある。

極めつけは「自爆営業だ」。恵方巻きやウナギ、クリスマスケーキといった季節モノの商品を定期的に買わされた。予約の紙にサインしないと帰れない。

「当然の常識という感じで、みんな買っているのを見ると言いづらい。(自分だけ)変に思われたくない」(引用:キャリコネニュース)

自爆営業とは、自腹で商品を購入し、ノルマを達成させるための行為であるが、アルバイトに自爆営業をさせている実態がある。

企業の利益確保が根本原因に

ブラックバイトが増加する根本的な背景は「企業の利益確保」である。そのため、経費削減の必要性に迫られるが、当然ながら、人件費も削減の対象となる。

正社員が行っていた業務を、パートやアルバイトなどの非正規労働者に担当させることによって、人件費の削減が可能となる。

現場においては、アルバイトの過酷な労働が散見され、ブラックバイトは社会問題化している。そのため、アルバイトの立場を守るためにブラックバイトユニオンなど、アルバイトが加入する労働組合が結成され、ブラックバイトの対策に取り組んでいる。

(画像はイメージです)

▼外部リンク

ブラックバイト(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ブラックバイト

ブラックバイトユニオン
http://blackarbeit-union.com/aboutUs/aboutBlackarbeit/

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高野勤一
高野勤一