経団連 2016年春闘に向けて原案を提示

2015.12.10
経団連 2016年春闘賃上げ要求へ

日本経済団体連合会(経団連)は4日、2016年春闘に向けた経営側の指針を「経営労働政策委員会報告」の原案にとりまとめた。賃上げについては3年連続で、2015年を上回る水準の検討を盛り込んだ。

3年連続の賃金引き上げを要求

榊原定征経団連会長は、11月24日定例会見において、26日開催の「未来投資に向けた官民対話」において方針を示すとしていた。アベノミクス新三本の矢のうち、第一の矢「希望を生み出す強い経済(名目GDP600兆円達成)」実現のために、政府から要請されたことを受けてのものである。

経済の好循環を実現するには、継続的な賃金の引き上げが必要との認識を示し、収益が拡大した企業に対し、2015年を上回る賃上げについて、賃金体系全体を底上げするベースアップ(ベア)の実施を呼びかけることを明言した。

また、賃金は年収ベースで考えるべきであって、定昇、賞与・一時金、ベアを含め、総合的に従業員の手取りの賃金が増えることが重要との考えも示した。

子育て世代へ重点的に配分を

特に、子育て世代に重点的に配分する方法の検討や、非正規社員の正社員への登用や時給引き上げなど処遇の改善も指針に盛り込んだ。

(動画は榊原経団連会長定例会見(2015年11月24日)より)

(画像はプレスリリース「未来投資に向けた官民対話」(2015年11月26日)より)

▼外部リンク

記者会見における榊原会長発言要旨
http://www.keidanren.or.jp/speech/kaiken/

首相官邸「未来投資に向けた官民対話」
http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/actions/

記事をシェアする

高野勤一
高野勤一