平成26年度のキャリア・コンサルティング研究会報告書を公表【厚生労働省】

2015.04.04
平成14年度から開催されている調査・研究事業

厚生労働省は3月31日、学識経験者や実務経験者らをメンバーとして平成14年度から行われている「キャリア・コンサルティング研究会」の報告書を取りまとめたとして公表した。

雇用環境や働き方の多様化など、変化著しい現代社会。雇用者各自が、希望とするキャリアを構築していくために有効とされるキャリア・コンサルティング。

同省によれば、「個人の適性・経験などに応じて自らのキャリアプランを計画、その実現に向けて希望に応じ実施される相談・支援全般」をキャリア・コンサルティングだとしている。

インタビュー調査による好事例

今回の報告書では、キャリア・コンサルティングの導入促進を目的に、参考になる好事例を収集。企業視点で、キャリア・コンサルティングに期待される役割や導入効果を取りまとめたという。

シニア社員が意欲も持って勤務継続出来るようキャリア・コンサルティングを導入した例、女性社員の活躍の場を推進するとして導入した例など、25社の好事例を掲載。

これらを、若年及び中堅社員の育成を図る「キャリア開発型」、女性社員の登用やシニア社員のキャリア再構築などの「課題解決型」、キャリア開発型と課題解決型を併せ持つ「統合型」に整理。

3つの類型に整理することにより、キャリア・コンサルティングを活用する効果を明確化、企業への導入検討を促すねらいだ。

厚生労働省が考える今後の課題や施策

報告書にあげられた課題点は、企業規模が小さいほどキャリア形成支援が実施されていないことや、非正規社員や家族介護との両立支援などの取り組みが少ないことだ。

これを受け厚生労働省は、報道発表や関連機関のホームページを活用しての周知、中小企業に対しては外部人材を活用しての支援実施など、今後の施策企画・立案に役立てるとの方針を示した。

▼外部リンク

平成26年度「キャリア・コンサルティング研究会報告書」の取りまとめ : 報道発表資料・厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000079601.html

平成26年度「キャリア・コンサルティング研究会」報告書の概要
http://www.mhlw.go.jp/file/0000079605.pdf

記事をシェアする

小塚岳史
小塚岳史