地方に本社機能誘致で国税優遇、43道府県が導入!
2016.03.15
優遇制度、人口減少に喘ぐ地方の救世主となるか!?
平成28年3月12日、地方に本社機能を移転する企業への国の税制優遇制度を、実に全都道府県の9割を超える43道府県が初年度の平成27年度中に導入済みか、導入予定であることが判明した。
残りの1都3県の内、岩手と沖縄は平成28年度の制度導入を検討中。対して、東京と神奈川は、大部分の地域が制度対象外とされたこともあってか、制度導入の「予定はない」と回答したという。これは共同通信のアンケートによるもの。
国が定めた法人税を軽減することに加えて、地方税の法人事業税などを国の支援枠以上に独自に減額する自治体も少なくないという。撤退のリスクが少ない本社部門を誘致することで、経済動向で閉鎖の恐れがある工場などの誘致よりも安定した雇用を地域に生み出し、産業の強化をすることによって、人口減少に歯止めをかけたい考えだ。
優遇制度は、東京23区内の本社の人事や企画、研究開発といった部門を地方に移転した場合、オフィス賃料など必要な設備投資費の7%分を法人税から差し引くというものだ。これに加えて、自治体が法人事業税や不動産取得税を減免した場合、減収分の一定程度を財政力に応じて国が地方交付税で穴埋めする仕組み。
安倍政権が掲げる地方創生の一環で、自治体が作成・申請し、国が認定した「地域再生計画」が対象となる。平成27年11月末までに33道府県が導入。群馬・佐賀など10県が計画を申請中であり、月内にも認定される見通し。
(画像は国税庁HP)
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