安倍首相 最低賃金1,000円に引き上げを指示

2015.11.27
最低賃金を1,000円に

安倍晋三首相は、24日夕刻、首相官邸で開催された経済財政諮問会議において「希望を生み出す強い経済実現に向けた緊急対応策」を発表した。その中で、最低賃金について、2015年度全国加重平均額798円から1,000円への引き上げを目指すと明言した。

家計支援を明確化

賃上げ・最低賃金の引き上げは、この緊急対策の目玉である。これは、2020年頃までに戦後最大となる名目GDP600兆円(名目成長率は平均3%程度)を達成するために、我が国のGDPの6割を占める個人消費の拡大を図るというものである。

これによって個人消費の拡大が企業に還元されるという好循環を目指していく。

今後5年間で最低賃金を1,000円までに引き上げるためには、年率3%程度を目途として、名目GDP成長率平均3%程度にも配慮しつつ引き上げることとなる。これは、過去最大であった今年度の18円を上回る引き上げである。

この最低賃金の引き上げに向けて、企業の97.7%を占める中小企業・小規模事業者の生産性向上等のための支援や、取引条件の改善等にも取り組む。

賃上げについて

賃上げについては、昨年の「経済の好循環実現に向けた政労使会議」を踏まえ、過去最大の企業収益を踏まえた賃上げを期待するとした。

また、賃上げの恩恵が及びにくい低年金受給者には支援を行うことも発表された。

(画像は首相官邸HPより)

▼外部リンク

厚生労働省資料
「希望を生み出す強い経済実現に向けた緊急対応策」
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/

首相官邸ホームページ
http://www.kantei.go.jp/

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高野勤一
高野勤一