タイムカードを使わない場合の労働時間はどうやって把握すれば良いの?
2017.04.26
労働者を管理する場合に必要なのが、仕事の管理と共に時間の記録と管理です。
時間の管理は賃金に直接響いてくるものですから、しっかりと書面での証拠が残ることが必要になります。また、実際の労働時間の計算では1分ごとに計算をすることが必要です。
過去の労働関係に関する裁判の判例や通達を見ても着替えなどの準備時間なども労働時間に含まれることや労働時間の切り捨てなどを行ってはならないとされています。
労働者の時間管理の方法は時間により変化をして来ました。時間管理用の帳簿に手書きで申請を行い、所属部署の上長が認め印を押すという方法から、タイムカードを使用した打刻により、機械を使用した客観的な記録へと変わりました。
時代の移り変わりと共に労働方法も変化して来ました。24時間交代制の就業やパソコンを持ち歩いての外での仕事などを行う人や自宅での在宅勤務を行うという働き方も増えつつあります。
社員の時間管理の方法もタイムカードを使用したものからパソコンやインターネットなどの情報通信を活用したものや生体認証を活用したものへと変化をしています。
在宅で仕事をしている場合などに適した管理方法です。多くは勤怠管理用のソフトにある時間管理のボタンを押すことなどで時間が記録されます。
また、パソコンを使っての仕事が主な会社ではパソコンの起動とシャットダウンを行うことで出社や退社を管理している所もあります。
営業や顧客周りのサービス担当など外回りの多い業種などに適した管理方法です。会社まで戻っての打刻が必要ないため、労働時間の短縮と残業代の抑制などに役立ちます。
社内への入場にICカードを使用している会社などで使える方法です。出退勤と社内の出入りを同時に把握できるのが利点です。
指紋や指静脈などの生体認証を利用した出退勤の確認システムも普及が始まっています。正確な時間の打刻であることももちろんですが、タイムカードに満たれた代理の人間による打刻ができないため、打刻の正確性や証拠性が高まります。
業務の多様化と勤務の長時間化により、管理職がそばについての勤怠管理を行うことは事実上不可能になっています。しかし、賃金の正確な算出と残業代の把握、適正化を行うためにも労働時間の正確な把握は欠かせないことです。
スマホや携帯電話などの通信機器やICカード、生体認証などの技術を活用することによって労働時間の正確な把握を実現することができるといえるでしょう。
(画像は写真AC:https://www.photo-ac.com/より)
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