トヨタ自動車、総合職全体を対象に在宅勤務拡充へ
2016.06.15
9日、トヨタ自動車が、在宅勤務制度をほぼ全ての総合職を対象に拡充、8月末にも導入することがわかった。
現在は対象を、子育て中の男女などに限って制度を導入している。例えば、子どもが小学校4年まで時短勤務・在宅勤務制度を、さらに昨年4月からは女性の早期復職支援として子どもが1歳までは終日在宅勤務制度を導入している。
今回の在宅勤務制度の拡充は、社員7万2千人のうち、総合職のおよそ半分にあたる約1万3千人が該当することになる。
育児や介護などの負担がある社員を働きやすくし、時間や場所に縛られない多様な働き方を認めることで、生産性の向上を促すとともに、人材をつなぎとめる狙いがある。
具体的な働き方としては、事務職が貸与されたパソコンで終日自宅で業務を行ったり、外回りの営業担当者が会社に戻らず帰宅後報告業務を自宅で行ったりするなどの働き方が見込まれる。
この制度拡充に合わせて、人事規定の整備や勤務管理システムの更新、パソコンの貸与など環境整備も進めている。社外でのパソコン利用による情報漏洩対策も大きな課題である。
平成28年3月、国土交通省が発表した「平成27年度テレワーク人口実態調査-調査結果の概要-」では、全雇用者の有効サンプル(34,523人)のうち、「自宅で仕事をしたことがある」と回答した人は3,325人であった。
その有効回答者2,753人のうち、「1回も実施していない」と回答した人は53.3%にあたる1,467人とまだまだ低調である。
今回のトヨタ自動車の制度拡充は、国のテレワーク推進を後押しするものとも期待されている。
(画像はトヨタ自動車HP「社会への取り組み」より)
▼外部リンク
トヨタ自動車HP「社会への取り組み」
http://www.toyota.co.jp/jpn/society/employees/
国土交通省「平成27年度テレワーク人口実態調査-調査結果の概要-」
http://www.mlit.go.jp/common/001124888.pdf
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