厚労省「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーンを全国で実施

2016.03.22
事前に確認することでトラブルは未然に回避できる

16日、厚生労働省では、全国で「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーンを実施すると発表した。

学生が就業した後に、事業主の労働基準法違反等に巻き込まれたという報道が後を絶たない。これらの問題の中には、学生自身が労働関係法令の必要な知識を持っていれば、未然に防げたケースも数多くあるのである。

「大学生等へのアルバイトに関する意識等調査」結果では

昨年11月に公表された「大学生等へのアルバイトに関する意識等調査」結果では、調査対象者1,000 人が経験したアルバイト延べ1,961件のうち48.2%(人ベースでは 60.5%)で、何らかの労働条件上の問題があったと報告された。

何かしらの問題が起こったときに相談した先は、友人・知人が320人(32.0%)、家族が236人(23.6%)と半数を超えているが、その反面、専門の相談窓口に相談した人は、労働条件相談ほっとラインが5人(0.5%)、自治体の相談窓口が1人(0.1%)と低調であった。

キャンペーンの概要

今回のキャンペーンには、先の調査で学生が効果的だと回答した事案が反映された。

リーフレットには、学生への労働関係法令の基本的知識や、新たに学生用の「労働条件通知書」や、具体的な事例を盛り込んだ。入学時のオリエンテーション・ガイダンス・説明会等で配布されるとともに、各大学等のホームページや、学内の掲示板への掲示等で周知される。

また、キャンパス内での都道府県労働局による出張相談の実施や、大学等からの依頼による労働法制に関する講師派遣等を行う。この他にも、全国の労働局や労働基準監督署などにある「総合労働相談コーナー」でも、相談に応じる。

キャンペーンは、特に多くの新入生がアルバイトを始める4月から夏休みに入る7月までで実施される。

(画像はリーフレット「学生の皆さんへ アルバイトをする前に知っておきたい7つのポイント」より)

▼外部リンク

厚労省「確かめよう労働条件」HP
http://www.check-roudou.mhlw.go.jp/parttime/index.html

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高野勤一
高野勤一