国民年金保険料納付率4年連続上昇、平成27年度は15年度は63.4%

2016.07.04
国民年金納付率改善、情報流出の逆風に耐え督促強化が効果あり?

平成28年7月30日、厚生労働省は社会保障審議会の部会において、自営業者や非正規労働者らが加入する国民年金の加入・保険料納付状況を発表した。

これによれば、平成27年度の国民保険料の納付率(被保険者が納めるべき保険料のうち実際に払われた割合)は、前年比0.3ポイント増の63.4%と、4年連続の上昇となった。

厚生労働省は、年金情報の流出問題で一時納付率が下がったものの、督促の強化などが納付率向上につながったのではないかと言う見解を示した。

ただ、この数値は、低所得者など保険料を免除・猶予されている者を納付率の計算から除外して算出したものあり、これらを含めた被保険者全体での実際の納付率は前年比微増の40.7%にとどまり、未だ納付率は5割をきっている。

国民年金と納付率の実態

国民年金は自営業者や非正規労働者らが加入するもので、加入者自身が日本年金機構に払い込む仕組み。平成27年度末時点の対象者(第1号被保険者)は1668万人で、前年度末と比べて74万人減少している。

都道府県別では、島根が納付率が前年度に続き77.6%と最も高かった。逆に最も低かったのも、前年度と同様で沖縄の44.5%であった。

全体の納付率は、平成8年度まで8割を超える高い水準であった。平成26年度の58.6%を底に改善しているものの、依然として低い水準であることに変わりはない。

▼外部リンク

日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/index.html

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月山哲也
月山哲也