保育士740名のうち95%が、給与2%増では「足りない」と回答

2016.04.30
26日「1億総活躍社会」に関する国民会議で保育士の給与引き上げが決定

28日、保育士の求人・転職サイト「保育士バンク!」を運営する株式会社ネクストビートは、政府が26日、保育・介護分野の人材不足解消のため「2017年度から保育士の給与を実質2%引き上げる」という表明に対し意識調査を実施、その結果を発表した。

アンケート調査の概要

アンケート調査は、4月27日から28日の2日間、20歳~50歳代の保育士に対しインターネットで実施し、740名から回答を得た。

賃金の2%にあたる引き上げ額は、月額約6,000円から10,000円と試算される。

「今回の政府の方針発表についてどう感じるか」との問いに対し、95.1%が「足りない」と回答した。「満足」と回答した人は1.1%という結果で、ほとんどの保育士たちは期待にはほど遠いと感じている。

「現場の仕事の内容に対して、今回の増加分が加わってもなお、対価として見合っていない」「約1万円増えたところで、働く人は増えない」という厳しい声が上がった。

保育士の希望する賃上げ額は

「あといくらお給料が増えれば満足と感じるか?」という問いに対して、最も多かった回答は「月額5万円」(33.5%)であった。次に多かった回答は「3万円」(16.2%)、次いで「10万円」(12.9%)であった。

厚労省発表の「平成26年賃金構造基本統計調査」によると、全職種の平均賃金329.6千円に対し、保育士は216.1千円、幼稚園教諭231.4千円と比較しても低い給与水準におかれている。アンケート結果からも、同程度の賃金を要望していることが、調査結果から明らかになった。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

「保育士バンク!」ホームページ
http://www.hoikushibank.com/column

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高野勤一
高野勤一