地元での就職は狭き門?企業の地方拠点における採用活動を調査
2015.04.06
独立行政法人労働政策研究・研修機構は、「企業の地方拠点における採用活動に関する調査」の結果を公表した。研究は平成25年12月から平成27年1月にかけて行われ、東京証券取引所第一部上場企業371社によるアンケート結果などをもとに取りまとめられた。
大卒新人の採用・配属形態に関するアンケート調査では、「本人の希望に基づいて配属先を決める」かどうかを質問。「実施している」と回答した企業が16.4%、「実施を検討している」が28.3%となり、両者を併せても半数にやや及ばない結果となった。
日本企業においては新卒採用者の配属先について、本人の意向に沿った人事がなされるケースはまだまだ少ないようだ。
地元で就職を希望する学生においては、『勤務地限定社員制度』が魅力的に映るかもしれない。しかし同調査によれば、「勤務地限定社員の採用権限の所在」について「本社人事担当部門」と回答した企業が73.6%。地方で働きたい場合でも、まずは本社の採用窓口に認められなければならない現状が見て取れる。
今後も必要性が高まるとみられる勤務地限定社員制度。企業側は勤務地限定社員について求める役割を再確認し、地元で働きたい学生の希望をなるべく受け入れる必要性がありそうだ。
また募集や採用段階からしっかりとキャリアや賃金などの情報公開を行っていくことが、相互マッチングのためにも有効と思われる。
(画像は独立行政法人労働政策研究・研修機構のホームページより)
▼外部リンク
独立行政法人労働政策研究・研修機構/調査シリーズ「企業の地方拠点における採用活動に関する調査」
http://www.jil.go.jp/institute/research/2015/137.html
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