人手不足の実態調査 約4割の企業で正社員が足りていない?
2016.02.26
株式会社帝国データバンクは、「人手不足に対する企業の動向調査」を実施。調査は1月18~31日に行われ、全国1万519社の企業より有効回答を得た。
求人市場においては依然として人手不足が続いており、求職者にとっては好ましい状況といえる。企業側に「現在の従業員の過不足状況」を尋ねると、全体の39.5%が正社員について「不足」していると回答。およそ4割の企業で正社員が足りていない現状がうかがえる。
従業員が「不足」している業種について見てみると、「放送」が最も多く66.7%、次いで「情報サービス」が66.5%、「医薬品・日用雑貨品小売」が64.0%となった。
また前回の調査との比較では、「旅館・ホテル」で11.2ポイント増、「自動車・同部品小売」で11.8ポイント増。国内外からの旅行者の増加や、消費税増税前の駆け込み需要などが引き金となり、関連業界での人手が不足していると考えられる。
さらに企業からは、「システム開発案件が多く人材不足が深刻」といった声も。専門的な技術を持つ人材が足りず、人材紹介会社を頼ろうとしても慢性的な人手不足のため対応しきれない状況だという。
従業員をたくさん抱える企業ほど、人手が不足する傾向も。とくに1,000人を超える企業では、45.2%が「正社員不足」、35.2%が「非正社員不足」を感じていると回答した。
アベノミクスの恩恵を最も受けていると考えられていた大企業ほど、実際には人手不足感を抱いているという現状が垣間見えた今回の調査。人が足りないことで受注機会を逃すことがないよう、長期的な就業支援が必要だと考えられる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
帝国データバンク 人手不足に対する企業の動向調査
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p160203.html
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