全国の中小企業のメンタルヘルスマネジメント実態調査を発表
2016.02.01
25日、株式会社エフアンドエム 中小企業総合研究所は、エフアンドエムクラブ会員企業に対し、メンタルヘルスマネジメントの実態について調査を行った。調査は平成27年10月1日から12月21日に実施し、有効回答数は1,578社であった。

調査の結果、休業・退社した従業員のうち、原因がメンタルヘルスによるものであると回答した企業は全体の21.6%にのぼった。従業員数が30名から50名未満の企業で27.2%、50名から300名未満では36.4%、30~1,000名未満では77.8%にものぼる。
従業員のメンタルヘルスについてどのような取り組みを講じているかについては、89%の企業が何らかの取り組みを行っている。個人面談を実施しているとした企業は54%、社内研修を実施しているとした企業は13%、その他の取り組みを実施しているとした企業は22%であった。
また、特に取り組みを行っていないと回答した企業は11%であった。この要因としては、組織のフラット化、プレイングマネージャー化、非正規社員の増加により、「ラインによるケア」を行う体制をとりづらくなっていると分析している。
※「ラインによるケア」とは、厚生労働省が策定した「労働者の心の健康の保持増進のための指針」で定められている「4つのケア」のうちのひとつ。上司が部下に対して個別の相談や指導、職場環境の改善などを通じ、メンタルヘルスを維持できるよう務めることが求められている。
さらに、その他の取り組みをしているとした企業292社をみると、懇親会を行うとした企業は139社であった。研修・外部専門家の指導を行うとした企業は19社、EAP(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)など、メンタルヘルスマネジメントへ投資をする企業はほとんど見られなかった。
最後に、従業員がいきいきと働くことのできる環境づくりは「コスト」ではなく、会社の発展につながる「投資」と捉えることが必要である、と結んでいる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社エフアンドエム 中小企業総合研究所「中小企業のメンタルヘルスマネジメント実態調査」
https://www.fmltd.co.jp/wp/wp-content/
株式会社エフアンドエム 中小企業総合研究所 プレスリリース(@Press News)
https://www.atpress.ne.jp/news/88937
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