過半数の企業が精神障がい者の採用を検討中

2015.12.17
障害者雇用促進法の改正も視野に

株式会社ゼネラルパートナーズが運営する障がい者雇用の調査・研究機関「障がい者総合研究所」は、「精神障がい者の雇用に関するアンケート調査」を実施。調査は4月23日~5月1日に行われ、企業担当者94人から有効回答を得た。

平成28年4月(一部公布日または平成30年4月)には障害者雇用促進法の改正が予定されており、差別禁止、合理的配慮の提供義務などに加え、法定雇用率の算定基礎も見直され、算定基礎の対象に精神障がい者が追加される。

アンケートでも55%の企業が精神障がい者の採用を検討していると回答。法改正などを機に、各企業においても精神障がい者の雇用に対する注目が徐々に高まっているといえよう。

精神障がい者の採用には不安の声も

半数を超える企業が精神障がい者の採用に前向きだとしながらも、一方で不安視する声も上がっている。「精神障がい者を採用することに不安を感じますか?」という問いについては、「不安を感じる」とした企業担当者が9割にも及んだ。

具体的に何が不安かという質問については、「体調および勤怠が安定して働けるか」が最も多く、次いで「精神障がい者が職場に馴染むことができるか」、「従業員が障がいについて理解・配慮できるか」となった。本人の体調はもちろん、職場環境を整えることも必要だと感じている担当者が多いようだ。

すでに精神障がい者の雇用実績を持つ企業では、67%と約7割が「定着は上手くいっている」と回答。これらの企業では障がい理解を促すための情報発信や従業員向けの説明会などを実施。まずは社内において障がい者への理解を深めることが雇用実績につながっているようだ。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

障がい者総合研究所/精神障がい者の雇用に関するアンケート調査
http://www.gp-sri.jp/report/detail012.html

厚生労働省/平成28年4月(一部公布日又は平成30年4月)より、改正障害者雇用促進法が施行されます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/

記事をシェアする

kakimoto