人事制度って何のために行われるの?

2017.04.24
人事制度とは

人事とは様々な意味を有する言葉ですが、労使間では労働者の処遇に関する事項を意味します。企業は多くの人が関わり合って成り立っていますので、同じ方向に向かうためにはルールが必要になります。

これを制度化したものが人事制度です。そのため、人事制度は従業員の異動に関わることだけではなく、賃金や福利厚生などに関する事項も含みます。

人事制度の必要性

企業が保有する資源は、人材と資金、物資の3つに大別することができます。これらは企業運営をしていくにあたって欠けてはならないものです。この中でも、最も重要になってくるのが人材です。

なぜなら、企業を運営していくのはお金や最新の設備などではなく人間だからです。したがって、人事制度は、保有している人材をうまく機能させるために必要不可欠であるのです。

人事制度を作成する目的

人事制度は利益を上げることが目的です。そのために制度化して広く従業員に周知徹底し、企業が従業員に求めるものや企業が目指している方向を示しているのです。

また、人事制度が確立すれば、人事異動によって配置転換や昇進が行われます。これにより、従業員同士のコミュニケーションはもちろん、労使間のコミュニケーションが図られ、業績向上につながっていくのです。

評価されて嬉しくない人はいない

人事制度を構成する要素に評価制度があります。これによって昇給や昇進が決定されるため、従業員にとって最も気になる制度となります。評価基準は従業員の業務へのモチベーションに影響するため、必ず周知しておきましょう。

どんな些細なことであっても、他人から評価されていい気持ちにならない人なんていないと思います。ましてやそれが、昇給や昇進につながるとなればなおさらです。

人事担当部署の設置も重要

大企業には人事を担当する「人事部」が設置されていますが、規模が小さい中小企業には人事部が設置されておらず、他の部署が付随的に業務を行っていることが多く、人事制度が機能しているとは言い難いです。

中小企業は保有している資源が充分ではないため、人員を割くのは厳しいと思いますが、人事制度の目的を考えれば、人事制度を扱う専門部署の設置は重要です。

まとめ

企業を構成する要素の中で最も重要な人材に関するルールである人事制度は、うまく機能すれば労使双方にとっていい結果を与えてくれます。だからこそ、単に就業規則に規定するだけでは不十分です。

労使双方のためになることなので、人事部だけではなく労使でしっかり協議し、その企業にあった人事制度を確立していく必要があります。

(画像はイメージです)

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kakimoto