縁の下の力持ちである「人事」の業務 そもそも人事の役割とは?

2017.03.28

会社内において、「営業部」や「商品部」など、会社の売り上げに直結する部署は注目されやすいですが、「人事部」は、会社の売り上げには直結しないこともあり、その業務内容について理解していない方も多いのではないでしょうか。

しかし、人事部は会社内のサポート役として重要な役割を果たしています。それでは、人事の役割とはどのようなものなのでしょうか。

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人事の業務のベースは「企業の発展」

人事の業務においてベースとなるのは、「企業を発展させること」にあります。

企業を発展させる方法は、良い商品を開発し、良いサービスを提供して、顧客満足度を高めることに尽きますが、顧客満足度を高めることができるのは「人間」の力によるものです。

企業の売り上げを長期にわたって増加させていくためには、「経営戦略」を策定する必要があります。経営戦略とは、長期的に自社の売り上げを高めていくこと、そして、競合他社との競争に勝ち、市場シェア率を拡大するために必須となります。

経営戦略を策定する場合、数年後の売上高をいくらに設定するか、そして、その売上高を実現するために、いつまでに、どの事業を行うのか、ということを掘り下げていきますが、経営戦略においては、「人事戦略」の策定も重要となります。

経営戦略をもとに、人事戦略を策定する

人事戦略は、経営戦略をベースに策定されます。人事戦略の考え方は、「経営戦略に人を割り当てる」という形となります。

具体的な例をあげると、「新事業の立ち上げにあたり、新たな部署を開設する。新たな部署には15人を配属する。」ということや、「我が社では、作業効率アップのため、AI(人工知能)を導入する。そのため、AIについて熟知した社員の教育を推進する。5年後までに50人を目標。」ということがあります。

人事戦略のベースは経営戦略となりますから、人事戦略は「企業の発展・業績アップ」がベースとなっていると言えます。企業の発展・業績アップのために、いかに社員を割り当てるか、ということが人事部の手腕にかかっています。

人事部の主要な業務 「採用」や「教育」

人事部の主要な業務として、「採用」と「教育」があります。これらの業務は、人事戦略の一環となります。

採用にあたっては、経営戦略のもとで必要となる人数、現在の社員数を勘案した上で、不足する人数を採用することになります。

また、単に人数をそろえるのではなく、会社にとってふさわしい人材を採用する必要があります。ふさわしい人材を見極めることも、人事の仕事となります。

そのほか、人事では「教育」も主要な業務となります。新入社員に対する教育のほか、中堅社員を育成する教育、専門知識の習得に関する教育を実施することで、社員全体のレベル向上が期待できるため、会社の業績向上につながりやすくなります。

人事部の大切な業務 「社員のサポート役」

人事部は、経営戦略に基づき、人材を採用して教育し、適切な部署に配属することが主な業務となりますが、そのほか、人事部には大切な業務があります。それは、社員をサポートする業務です。

具体的な業務として、勤怠管理や給与計算、社会保険や労務に関する業務などがあります。いずれの業務も企業の売り上げに直接関連するものではありませんが、人事がこれらの業務を行うからこそ、企業の社員は、個々の業務に専念できるのです。

労務に関する問題では、トラブル解決にあたる場面もあり、苦労を強いられることもありますが、労務トラブルの再発防止に努め、働きやすい環境を維持することも人事の仕事の一つと言えます。

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