素朴な疑問!なぜ、人事は秘密をばらしてはいけないの?

2017.03.24

人事の業務は、採用や教育、労務に関することなど多岐にわたりますが、その内容の中には、人事異動に関する内容や、給与情報など、重要な内容を取り扱う場合があります。

そのため、人事は秘密をばらしてはいけないとされていますが、人間は、秘密ほど話したいと感じてしまうことがあります。それでは、人事は秘密をばらしてはいけないのでしょうか。

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人事の役割は、機密情報を守ること

人事の業務を行っていると、企業にとって重要な秘密事項である「機密情報」を取り扱うことがあります。機密情報は、新製品に関する情報や企画書などがありますが、人事が取り扱う機密情報として、給与情報や人事異動に関する情報があります。

給与情報や人事異動に関する情報は、機密情報でありながら個人情報にも該当することから、「個人情報保護法」が制定されている現在では、これらの情報を公開することで、法律違反に該当する場合もあるのです。

もし、人事に関する機密情報が漏洩したら?

しかし、人間としては秘密を思わずばらしたくなることもあるものです。そして、誰かに話さずにはいられないと感じることがあるかもしれません。もし、人事に関する機密情報が漏洩したら、どうなるのでしょうか。

ある社員の給与に関する情報をばらしてしまったら、給与額をばらされた社員としては、気分が良いものではありません。

まわりの社員から「なんでそんなに給料をもらっているんだ?」と妬みの対象になったり、「それしか給料をもらっていないの?」と冷やかされたりするかもしれません。

また、人事異動に関する秘密情報は確定情報ではないために、急きょ人事異動が中止となることがあります。それにもかかわらず、人事異動の情報をばらしてしまうと、人事異動が中止になった場合、ばらした人は、うそつき、または口が軽いというレッテルを貼られてしまいます。

さらに、人事異動の情報を知ることで、部署内の空気が一変し、仕事に対するやる気がなくなってしまうことがあり、作業効率がダウンしてしまう原因にもなりかねないのです。

秘密の漏洩は、業務に支障が出る原因になることを理解しておきましょう。

機密情報の漏洩は、法律違反になるケースも

そのほか、機密情報が漏洩することにより、法律違反になるケースもあります。

個人情報保護法では、本人の同意なしに個人情報を第三者に提供することを禁じています。人事が取り扱う機密情報は、個人情報に該当することから、個人情報保護法に違反する場合があるのです。

個人情報を漏らした場合は勧告を受けます。勧告を受けた人は十分に反省し、以後、個人情報を漏らしてはなりません。

しかし、勧告されたにもかかわらず、繰り返し個人情報を漏らすことが続く場合、法律に基づき、6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金が科せられます。

人事の業務においては、重要な秘密を取り扱っているという認識が必要です。

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