万が一災害に遭ってしまったら…。一目でわかる!必要な補償と給付・手当
2015.06.23
労災は休業員にとっても会社にとっても避けたいものですが、いくら労働安全衛生教育がしっかりしている会社で従業員の安全意識が高くても100%防げるものではありません。勤務中(通勤途上を含む)災害に遭った場合どうすればいいか、どういった補償や給付が受けられるかを知っておくのは重要な事です。
まず最寄りの医療機関で受診する事が必要ですが、救急車の要不要の判断がつかない場合は迷わず119番通報したほうがいいと考えます。東京・大阪・奈良などの地域では#7119などの番号でその判断を仰ぐ事が出来ます。違う番号で同様の事を行っている地域もありますので地域ごとに調べておいたほうがいいでしょう。
更に最近急速に普及しているAEDの使用を含めた緊急時の手当もひと通り学んでおいたほうがいいでしょう。
労災保険とは労働者災害補償保険法という法律に基づく制度で、業務災害・通勤災害の保険適応は基本的に労災保険適用という事になります。業務災害の場合は補償給付と呼びますが、通勤災害の場合直接事業主が関与しないため単に給付と呼ばれています。
労災認定にはその範囲があり、例えば通勤時に合理的でない通勤経路を使った場合や、休憩時間中の私用外出時に適応されなかった事例ありますので注意が必要です。
労災で受けた怪我や病気の治療費は全額療養(補償)給付が受けられます。労災病院や労災指定医療機関以外での受信の場合は一旦全額立て替える必要がありますのでご注意ください。
療養のため休業する必要がある場合、休業4日目から休業1日につき休業給付基礎日額の60%が受けられます。休業給付基礎日額とは、原則として被災日以前3ヶ月間の賃金総額をその期間の暦日数で除した額です。
暦日数はカレンダー上の日数で計算され、働いた日ではないのでご注意ください。また被災日から3日間は事業主に補償の義務がありますのでご留意ください。
常時又は随時介護を要する場合は介護(補償)給付が受けられます。額については「常時又は随時介護を受ける場合の費用を考慮して厚生労働大臣が定める額」となっています。
被災者がお亡くなりになった場合は、その遺族に対して遺族(補償)給付が受けられます。この給付には遺族(補償)年金と遺族(補償)一時金の2種類があります。
遺族(補償)年金は遺族数に応じ休業給付基礎日額の153日分~245日分の年金が遺族(補償)一時金は遺族補償年金受給資格者がいない場合などにその他の遺族に対し休業給付基礎日額の1000日分の一時金が給付されます。
事前に災害時の応急対応を学んでおく必要があります。種々の給付があり事前に学習しておくことが望ましいと考えます。
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