社員が二重就業!そんなときどうしますか?二重就業の基準とは?
2016.06.08
二重就業は本業以外に複数の企業に就業することと定義されています。いわゆる副業のことです。今日の日本は不景気と言われており、収入を少しでも多くするために二重就業を検討する労働者は少なくないでしょう。
しかし、多くの企業は二重就業を禁止しているため、就業規則を遵守するとなかなか行動に移すことができない労働者が多いと思います。なぜ企業は二重就業を禁止しているのでしょうか。
二重就業が禁止されている理由は、二重就業により肉体的はもちろん精神的な疲労が増加し、本業または副業の業務に支障をきたすおそれがあるからです。業務の支障は企業の社会的信用や利益を低下させることになります。
また、就業する事業所が増えるということは企業の機密情報が漏洩する可能性も高くなりますので、企業はこのようなリスクを少しでも排除するために二重就業を禁止しています。
二重就業が禁止されているかどうかは就業規則を確認すればわかります。禁止されていれば合わせて罰則規定も記載されているはずですので、懲戒処分を受ける可能性があります。場合によっては懲戒解雇されることもあります。
しかし、二重就業していたからといってすぐに懲戒処分されるわけではありません。二重就業を理由に懲戒処分される基準は、競合する企業に就業していた場合や機密情報を漏洩させてしまったなど、企業に損失や信用の低下があったかどうかです。
副業の収入を確定申告するときに発生した税金を自分で支払えば、ばれることなく二重就業ができる可能性があります。しかし、これはあくまで可能性でしかありませんのでおすすめできません。
企業も全面的に二重就業を禁止しているわけではありません。例えば、不動産の収入のように本業に何ら影響を与えることなくできる副業は認めているところもあります。
そもそも二重就業を禁止している法律は存在しません。労働者が企業に拘束されるのは労働を提供している時間だけであり、勤務時間外の労働者の行動を制限することはできません。
また、二重就業を禁止している企業であっても、事情を説明すれば副業を認めてくれる場合もありますので、発覚して懲戒処分を受けなくていいように許可を得るようにしましょう。
リーマンショック以降賞与の廃止などで収入が減少し、近年は二重就業を検討する労働者は増加傾向にあると思いますので、労働者は自由に副業ができる環境を求めています。
二重就業を業務に支障をきたさないなど条件付きで二重就業を認めるようにすれば、労働者の業務に対する意識が改善されて利益の向上に繫がるのではないかと思います。
(画像はイメージです)
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