障害者を雇うときに確認しておくべき法律は障害者法!簡単にわかる!要点をまとめてみました。
2016.03.28
障害者に関する法律は今や多岐にわたっており、すべての法律を把握することが困難な状況にあります。その中からいくつか紹介します。
障害者基本法は障害者法の基本となる法律です。この法律は、障害者の自立と社会参加を支援するための施策を計画的に推進することを目的としています。
この法律の要点は、他の障害者法の基本に過ぎないということです。したがって、詳細はそれぞれの法律で定められています。罰則もありません。
障害者雇用促進法は、事業主の障害者の雇用義務について定めた法律で、改正によってすべての障害者に対して雇用義務が生じるようになりました。
この法律の要点は、障害者雇用率を満たさなければ納付金が発生することです。障害者雇用率は現在2%とされています。常時労働者数が50人以上の企業に雇用義務が生じます。
常時労働者数が200人を超える企業は、障害者雇用率を満たさなければ障害者雇用納付金を支払わなければなりません。金額は5万円に不足人数を乗じて計算されます。
対して、障害者雇用率を満たすと、2万7000円に超過人数を乗じて計算された金額が障害者雇用報奨金として支給されます。
身体障害者福祉法は、身体的に障害のある人のための法律ですが、この法律の対象者は身体障害者手帳を所持している人に限ります。
この法律の要点である身体障害者手帳は、障害の状態に応じて等級が定められています。そして、その等級に応じたサービスを受けることができます。
サービスには大きく2通りあります。1つは金銭的なサービスで、所得税や住民税などの税金の控除や携帯電話の料金割引などを受けることができます。
もう1つは医療費の助成です。地方自治体によって異なるので一概には言えませんが、自己負担額が少なくなることが多いようです。
精神保健福祉法は障害者の中でも精神障害のある人のための法律です。この法律では身体障害者福祉法のように、精神障害者保健福祉手帳が申請者に対して支給されます。
精神障害者保健福祉手帳は身体障害者手帳と同じように金銭的なサービスを受けることができますが、身体障害者手帳とは異なり、精神障害者保健福祉手帳を持っていなくとも自立支援医療受給者証を持っていれば自己負担額が1割に減額されます。
障害者差別解消法は平成28年4月より施行される新しい法律で、不当な差別的取り扱いを禁止し、社会的障壁の除去について合理的な配慮を義務付けています。
この法律の要点は、合理的な配慮に関して、行政機関については義務ですが、企業については努力義務にすぎないことです。
障害者法を理解する上で混同してしまいがちなのが障害者手帳と障害年金です。障害者手帳と障害年金は制度が異なるので全くの別物です。どちらも等級がありますが、これも認定制度が異なるので同じものではありません。
障害者差別解消法が施行されてさらに障害者法は種類が増えました。要点を抑えて混同しないようにしましょう。
(画像はイメージです)
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