パワハラ相談を受けたら、社員が退職する前にすぐに対策! 今すぐ出来る対策方法!

2015.12.28
パワハラは立派な社会問題です!

企業経営において、『パワーハラスメント(パワハラ)』がもはや重大なリスクであることは、まぎれもない事実でしょう。パワハラによって貴重な戦力を失うだけでなく、マスコミやインターネット上で問題視され、最終的には倒産の憂き目に遭うことも十分考えられるのです。

これを読んでいる経営者の皆さんの中にも、一度は心当たりがある方もいらっしゃると思います。今からでも遅くはありません。パワハラが立派な社会問題であることをしっかり認識し、世間から批判を受ける前に万全の対策を講じることで、職場の労働環境を改善することができるのです。

社員研修で“予防”する

基本的な対策法は主に3つあります。1つ目は、社員研修の段階でパワハラが違法行為であるということをしっかり覚えさせることです。その際、経営者も同席したほうが効果的です。2つ目は、職場に相談の窓口を設置したり、パワハラ対策専門の社員を置くことです。当然ですが、経営者がパワハラ対策の担当者に圧力をかけるなんてもってのほかです。

そして3つ目が、第三者委員会の設置です。自分たちで会社のパワハラ対策を講じるとなると、どこかで必ず“情”や“甘え”といった心理が働くことがあります。しかし、第三者委員会にパワハラの調査や解決策を提示してもらうことで、極めて公平な視点によってパワハラ解決への道が開けるのです。

ストレスチェックを活用しましょう!

そして今月から、厚生労働省が各企業に対して定めた『ストレスチェック制度』が始まりました。来年11月までに同制度を実施し、労働基準監督署に結果を提出しなければなりません。この制度を積極的に活用するのもよさそうですね。

部下に対してパワハラをしてしまう上司は、「自分は絶対に間違っていない!」と思い込んでいるケースがほとんどです。パワハラによって自分の権力を見せびらかし、「私はこんなにも頑張っているのに!」と経営者や幹部社員にアピールする狙いがあるのです。

「見て見ぬ振り」は許されません!

パワハラの被害者が転職したり、別の社員を味方として巻き込んで法廷闘争に持ち込んだりして、会社に多大な損害が出る前に、社員全員がパワハラへの問題意識を共有し、職場環境を改善するのは、今や常識となっています。

周囲に鬱憤を晴らしたいだけという幼稚な理由で部下を攻撃するのが、パワハラ上司の常套手段です。経営者を含めた社員1人ひとりが暴力にひるまない勇気を持ち、働きやすい職場を作ることが何よりも大切なのです。

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高野勤一
高野勤一