裁判員に選ばれた!?その際に必要な手続きと給料
2015.11.23
裁判員に選ばれるときは、事前に知らせが来るようになっている。どういう内容かというと、裁判員に選ばれる前にまず各裁判所は衆議院議員選挙の有権者の中から裁判員候補者選出する。
これに選出されると裁判所から通知が来るようになっており、それから1年間は裁判員に選ばれる可能性があるのだ。候補者には通知と同時に「調査票」が送られてきて、辞退をする場合の理由等を書いて返送する。
次のようなことに該当すれば辞退の可能性があったり、辞退の正当な理由になる。
・公務員の中で、「指定職」のような高級官僚であったり、裁判所や法務省の職員、警察官や自衛官も裁判員になることはできない。
・学生や70歳以上の人は、辞退することが可能である。
・重い病気を抱えていたり、親族の介護・養育が必要な場合辞退できる。
・裁判員の職務を行うことで、仕事や会社に著しい損害を与えると認められた場合、辞退できる可能性がある。
(これらは一例である)
実際の裁判は裁判員候補者の中からくじによって選ばれた裁判員で構成され、裁判員に選ばれれば、呼出通知を受け取ることになる。この通知をもらったら、指定の日時に裁判所に出向く。裁判所では検察官や弁護人も同席する中、事件や被告人との関係性を問われ、裁判官からの質問手続きがある。
この後、裁判官は不適だと判断した裁判員を名簿から除名し、最終的に裁判員が6人で構成されるように、くじでランダムに調整する。ここで選任された裁判員が、実際の裁判に携わることになる。
裁判員候補者になった人が、その事実を公にすることは法律で禁止されていることは知っているかも知れない。では、会社への届け出はどうすればよいのだろう。
公にすることを禁止されているのは、事件関係者が裁判員に接触することを避ける目的が第一にあるためだ。よって、インターネットやSNSで書き込みはしてはならないが、家族や上司に相談をすることは許されている。
また、裁判員として活動を行うために会社を休むことは労働基準法によって守られているので、裁判員を理由に出勤しなかったことによって解雇などの処分をすることは禁止されている。
一方法律では、裁判員休暇を設けたり、有給/無給休暇にすることなどの義務は定められていないので、会社によって方針を決めることができる。使用者は、この点について就業規則で具体的な方針を示しておくことが望ましい。裁判所では、裁判員として活動を行った証明書を発行してくれるので、この書類を会社に提出して休暇申請をさせるとよい。
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