人事担当者なら絶対に覚えておくべき法律一覧
2015.11.10
会社の事業規模を拡大するのために、雇用の枠を増やすのという策は不可欠だろう。しかし、人を増やせば人事労務のトラブルが発生する確率も増えることになる。
トラブルで最も多いのが賃金に関すること。そのほかにも労働環境について、解雇について、セクハラ、パワハラの問題が起きた際にいかにして法律でカバーするか、さらには問題が発生する前にいかに抜け目のない就業規則を整えておくかが重要だ。このような意味で、人事担当者が知っておくベき法令はそれだけ多い。
しかし法令は読み物ではないので、必要だからといってもすべての法令を端から端まで熟読するのは根気のいる仕事になるだろう。そこで今回は、人事担当者に是非知っておいてもらいたい法令の一部をピックアップし、その法令の意味を簡単に紹介しよう。
・労働基準法
賃金・労働時間・解雇・就業規則など採用から退職まで、労働者が会社にいる間の労働条件の最低基準を定めた法律だ。
・労働安全衛生法
職場での労働者の安全や健康管理、よりよい職場環境づくりをするための法律。労働基準法と労働安全衛生法は、就業規則のベースになる法律なのでとても重要である。
・男女雇用機会均等法
労働者が性別によって差別されることなく、個人の意欲や能力、適性によって公平に機会が与えられるような取り組みを企業が積極的に行うことを促進する法律。昨今話題になっている、セクハラやパワハラについても対策が必要だ。
・労災保険法
業務中もしくは通勤時に起こった事故において、労災保険に加入していれば事業主の負担が軽減されるというものがある。最近では、過労死やうつ病にも労災認定問題が絡んでくるので注意が必要だ。
・健康保険法
労災保険は業務上の事由である労災事故に適用されるのに対し、健康保険法は業務外の保険について書かれている。病気やケガで働くことが困難になってしまった場合、収入を給付金として補填してくれる制度もある。
・厚生年金保険法
この法律は、老齢年金の他にも自身が障害状態に陥ってしまったときの障害年金だけでなく、労働者が死亡した際遺族に対する遺族年金なども含まれている。
以下は、ここで紹介した以外にも、人事担当者なら知っておきたい法律の一例である。
・雇用対策法
・雇用安定法
・労働者派遣法
・国民年金法
・高齢者等雇用安定法
・パートタイム労働法
・育児・介護休業法
・労働組合法
・労働関係調整法
・労働契約法
・最低賃金法
・地域雇用開発促進法
・介護保険法
・児童手当法
先ほども述べたように、法令は読み物ではないのですべての条文をひとつひとつ読み込むのは大変な労力を要する。人事や労務の担当者が知っておいた方がよい法律を紹介している本を読むことも手である。
また、総務省が提供している「法令データ提供システム」からは、法令や条文を確認したいときに便利であるので、是非とも活用してほしい。
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