スキルアップの一つである越境学習とは?

2023.09.28

新たな環境で仕事をすることで、従来の環境では得られなかったスキルや知識を得る方法があります。越境学習と呼ばれるこの方法は、変化の激しい現代に求められている学習方法として注目されてきました。

今回の記事では越境学習の具体的な方法と、得られるメリットを解説しています。これから越境学習を取り入れたいと考えている方は参考にしてみてください。

越境学習とは

越境学習は、個人または組織が自身の所属する会社や部署以外の異なる分野や領域で学び、新しい知識やスキルを取得するプロセスを指します。

このアプローチは、多くの利点を提供することが可能です。まず、自信のキャリアの幅を広げ、異なる分野の要素を組み合わせることで新たなアイデアや視点を生み出すのに役立つでしょう。

越境学習により、企業や個人の価値観や従来のアプローチにはないアイデアやソリューションを生み出すことにつながり、イノベーションを促進します。

現代は「Volatility、Uncertainty、Complexity、Ambiguity」の頭文字を取ってVUCAの時代と言われ、急速な変化が起こっています。

越境学習によって変化に適応できる柔軟なスキルや知識を身につけることが、個人の成長や企業の競争力を向上させ、VUCA時代に対応するための重要な要素となるでしょう。

実際の越境学習方法

実際の越境学習方法には、次の3つの方法があります。

・ワーケーション
・レンタル移籍
・プロボノ

それぞれの特徴を解説します。

ワーケーション

ワーケーションは、「ワーク(Work)」と「バケーション(Vacation)」を組み合わせた造語で、働きながら休暇を楽しむ新しい働き方の概念を指します。

通常のオフィス環境とは異なり、観光地やリゾート地で仕事をするスタイルが特徴です。

ワーケーションの概念は、ノートPCや高速インターネットの普及により、場所に縛られずに仕事をすることが可能になったことから生まれました。

ワーケーションは、働き方改革の一環として提唱され、働く場所を自由に選び仕事とプライベートのバランスを取りながら休暇を楽しめるメリットを提供します。

この新しい働き方の利点には、業務効率の向上、ワークライフバランスの改善、モチベーションの向上、ストレスの軽減、新たなアイデアや視点の創出などが含まれます。

また、ワーケーションを通じて新しい文化や環境に触れることで、クリエイティブなインスピレーションを得ることも可能です。

レンタル移籍

レンタル移籍は、越境学習の1つの形態であり、同業界または異業界にかかわらず、他社に一時的に移籍して働く方法を指します。異なる環境で働くことによって従業員が新しい刺激を受け、新たなイノベーションの創出につながるでしょう。

レンタル移籍の主要なメリットの1つは、所属する企業には存在しない知識やノウハウを吸収できることです。他社での経験から得た知識やスキルは、従業員が帰ってきた際に所属企業に新しいアイデアやベストプラクティスを持ち帰る機会を提供します。

また、異なる環境で働くことは個人の成長にも寄与します。新たな挑戦や文化に適応することで、従業員は自己成長を促進し、さまざまな視点を獲得するでしょう。

プロボノ

プロボノは、専門的な知識やスキルを持つ個人や専門家が、無償でその知識やスキルを提供する活動を指します。プロボノはしばしばボランティアと混同されますが、プロボノは専門的知識に基づいて行われることが特徴です。

プロボノの活動は、普段の業務では関わりにくい人脈を築く機会となります。新たなプロジェクトや組織と連携し、異なる分野の専門家と交流することで自身のネットワークを拡大できるでしょう。

さらに、プロボノは社会貢献活動であり企業や個人のイメージ向上にも寄与します。企業が社会的責任を果たし、社会に還元する手段としてプロボノ活動を支援することで、ポジティブなブランドイメージを構築可能です。

得られること

越境学習によって個人や企業は多くの利益を得られます。まず、別の業務や分野に関連するスキルや知識を習得でき、これは個人のスキルアップにつながります。

新しいスキルを身につけることで、個人のキャリア発展や成長が促進されるでしょう。

また、越境学習を通じて転職をすることなく異なる業界や業種の経験を積めます。これは、個人が自身のキャリアを多角的に発展させる機会を提供し、新たな職務やプロジェクトに挑戦する準備を整えるのに役立つでしょう。

さらに、企業側から見れば越境学習は従業員のモチベーション向上と満足度向上につながります。ワーケーションなどの仕組みを提供することで、従業員にとって魅力的な環境を提供し人材流出を防ぐ手段となります。

まとめ

今回の記事ではスキルアップの1つである越境学習を解説しました。越境学習は自身の所属する会社や部署以外の異なる分野や領域で学び、新しいスキルを取得するプロセスを指す用語です。

越境学習により、従来のアプローチにはないアイデアやソリューションを生み出すことにつながりイノベーションを促進できます。

実際の越境学習方法には次の3つの方法があります。

・ワーケーション
・レンタル移籍
・プロボノ

今回の記事ではそれぞれの詳しい内容を解説しているため、越境学習を取り入れようとしている方は参考にしてみてください。

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高野勤一
高野勤一