テレワークが明けて出勤が辛い、どう対処すべき?
2023.05.09
コロナ禍により急増したテレワークにより、準備も不十分なまま慣れない作業や働き方でストレスを抱え体調を崩してしまった方もいるのではないでしょうか。
また、テレワーク明けの出勤を憂鬱に感じる人も多いと思います。今回はテレワークならではのお悩みに焦点を当てていきます。
もともとテレワークは労働者の「働きやすさ」のために以前から政府により促進されてきました。総務省はテレワークを「ICT(Information and Communication Technology)を利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」と定義しています。
その政策は、人材の確保や離職防止に効果があると見込んでの促進でした。また、国内の調査にて転職先を検討する際の条件としてテレワークの実施や、制度の充実が重要であると回答した人が54,4%もいることが分かっています。
つまり今の時代、テレワークの環境がしっかり整えられているということは「優秀な人材の確保や就業意識、生産性の向上」にとても重要な役割を担っているのです。
コロナ禍による急ごしらえのテレワーク対応のため、環境作りに苦戦した方も少なくないのではないでしょうか。床に座っての作業や身体に合わない机や椅子での作業は肩こりや腰の不調を引き起こします。
そのまま放っておくと身体だけではなく心への影響も大きくなります。更に、リモート環境における人間関係の調整法が確立していないのも問題です。コロナ以前に当たり前のように行われていたコミュニケーションの機会が失われうまく意思疎通ができない。
そのような悩みが心身に不調を引き起こしているのです。実際にテレワーカーとその上司に対して行われたアンケート調査によると、「相手の気持ちを察しにくい」という不安を抱えている人はテレワーカーが39.5%、上司が44.9%と双方が非対面でのコミュニケーションに対する不安を抱えていることが読み取れます。
テレワーク中の体調不良だけでなく、テレワーク後における出勤への抵抗を感じる人も増加しています。いわゆる「出勤再開うつ」は主に2つの心理的な原因が関係しているといわれています。
学校や会社を休んでしまうほど登校や出社がしにくくなる感情のことを「長欠感情」といいます。特に周囲の人の目を気にしがちな人や上司や同僚とうまくいっていなかった人、子供のことなど家のことを気にしながら仕事をしていた人は長欠感情を強く感じやすいです。
同じ事柄であっても前後の経験によって感じ方が変わってしまうことを「相比効果」といいます。例えば、自粛前は特に辛いとは思っていなかった満員電車が以前より窮屈で耐え難く感じてしまうことが挙げられます。
対処法は一つしかありません。とにかく出社してみることにつきます。前の日から体調を整えるなど万全な状態で気分よく朝を迎え出社してみましょう。一週間もすれば長欠感情も解消されるはずです。
症状が軽い人は気分転換を図りながら徐々に元の生活に身体を慣らしながら戻っていきましょう。ただ身体が思うように動かせない、焦燥感からやる気が起きないといった症状があるときはメンタルクリニックや心療内科を受診することをお勧めします。
自己変革力を高めることも一つの手です。時代に合わせて柔軟に自分を変えていく力は、テレワークによる職場の環境変化以外にも必要となる力です。
プライベートとの分け方が難しいテレワーク。生産性や効率性を上げる、健康に影響しないための環境作りを自分で意識的に行うことがとても重要です。
(画像はぱくたそより)
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