集中力をコントロールする「アテンションマネジメント」
2022.09.26
・作業中スマホに通知が届き気になってスマホを取り、気づいたら30分もスマホをいじっていた
・タスクをしているとき誰かに話しかけられ、集中力を失ってしまった
・デスクの上が散らかっているのが気になり作業ではなく掃除を始めてしまう
誰もが一度はこのような経験をしたことがあるはずです。アテンションマネジメントという手法を取り入れることで、自分の注意をコントロールできるようになり、今自分がやらなければならないタスクに集中することが可能になります。
本記事ではアテンションマネジメントを実践するためのステップも紹介するので、ぜひ最後まで読んでください。
アテンションマネジメントとは「自分の注意をコントロールすることで、集中力を上げ生産性を維持する手法」のことです。自分の時間を管理して生産性を上げる「タイムマネジメント」は聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
時間ではなく、自分の注意をどこに向けるかを管理して生産性を向上させるのが「アテンションマネジメント」です。文字通りAttention(アテンション)は注意、Management(マネジメント)は管理という意味になります。
アテンションマネジメントは、スタンフォード大学の研究で証明された「シングルタスクはマルチタスクより効果的で生産性も高い」という結果に基づいて生まれ、Maura Thomas(モーラ・トーマス)という女性によって世の中に広がりました。
※参考: https://news.stanford.edu/
Maura Thomasは「Attention Management」という本まで書いており、アテンションマネジメントを強く勧めています。彼女はタイムマネジメントを行っても気が散ってしまい、結局タスクが終わらなかったり、忙しくなったりするので効果的ではないと主張。
一方、アテンションマネジメントを行うことで気が散ることがなくなり、優先事項・優先タスクを着実に終わらせることができると述べています。また、アテンションマネジメントを習慣的に行うことで集中力も管理ができるようになるとも述べています。
※参考: https://hbr.org/
アテンションマネジメントの目的は気が散らないように自分の注意をコントロールすることです。ここではアテンションマネジメントを実践するための2つのステップをご紹介します。
1.スマホや同僚などの外的要因を遮断
2.自分自身の行動や考え方などの内的要因を見直す
参考: https://hbr.org/
それぞれ説明します。
外的要因とは、私たちの集中を切らすスマホやパソコンの通知、仕事中に話しかけてくる同僚や上司など、外部からの要因を指します。これらの外的要因をできるだけ遮断することで、自分が注意を向けたタスクや物事に集中できるようになります。
具体的には、メールやアプリのプッシュ通知をオフにしたり、スマホやパソコン全体をおやすみモード・機内モードにしたりして通知が来ても反応できないようにしましょう。
社内の同僚や上司に邪魔されないようにするにはヘッドホンを着用したり、「忙しい」というサインをデスクに置いたりするのが効果的です。自分にはコントロールできない外的要因を遮断することで、集中力を維持することができるようになります。
内的要因とは、自分自身の行動や考え方を指します。自分が集中できないときに行ってしまっている行動や気が散ってしまうときの考え方を見直しましょう。
内的要因は人によってさまざまなので、ここでは3つ例をあげて説明します。
・デスクの上にいらない物をたくさん置いてしまっている。
・パソコンの画面に複数のアプリやツールを同時に開いてしまっている。
・あるタスクをしているとき、別のタスクのことも考えながら作業をしている。
1つでもあったら自分自身の行動や考え方を見直してみましょう。
・デスクの上には最低限の物しか置かないようにする。
・起動するアプリを1つに限定してマルチタスクではなくシングルタスクをするように意識する。
・別のタスクのことはメモして、今のタスクが終わったら考えるようにする。
このように1つのことに注意を向けることで集中力が向上します。外的要因に対して内的要因は自分でコントロールできるので、今すぐ実践してみてください。
すべての外的要因の遮断や内的要因の見直しをすることは難しいですが、意識しながら生活することで少しずつ自分の注意をどこに向けるかコントロールできるようになっていきます。
アテンションマネジメントという手法を取り入れることで、自分のやるべきタスクや行動に注意を向けることができ、結果的に自分の人生をコントロールすることが可能になります。
ただし、これらは簡単にできるものではありません。少しずつ外的要因を遮断していったり、内的要因を管理したりすることでアテンションマネジメントが身についてきます。まずは自分ができることから始めてみてください。
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