メンタルヘルスケアの一つマインドフルネスとは
2021.07.13
「ビジネスシーンで、現在の状況に集中しなければならないのに、気がついたら過去や未来のことばかり考えてしまう。」と悩んではいませんか。
過去を振り返ったり未来に何が起こるかを想像したりするのは簡単ですが、現在に目を向けるのは案外難しいものです。今回は「今、この瞬間」に目を向けるためのメンタルヘルスケア「マインドフルネス」についてご紹介します。
マインドフルネスとは「今この瞬間、身の回りで起こっていること」「今の自分の気持ち」に意識を向け、ありのままの状態を受け入れるプロセス、あるいはメンタルケアの方法を指します。
以下の3つの効果が期待されており、GoogleやAppleなど大企業の社内研修でも導入されています。
1.生産性をあげる
マインドフルネスには、生産性を高める効果があるといわれています。仕事に関係の無い余計な思考から解放され、目の前の仕事のみに集中できるようになるからです。
2.良好な人間関係を築けるようになる
マインドフルネスができるようになると、良好な人間関係を築きやすくなります。現在、自分の心や身体がどのような状態にあるのかを客観的に理解し、状況を冷静に受け止められるようになるからです。そのため、怒りや焦りなどに振り回されて、周囲の人に感情的な態度をとってしまうのを防ぐことができます。
3.創造力が高まる
マインドフルネスを行うと、創造力が高まるといわれています。現在自分が置かれている状況のみに目を向けることによって、脳が疲れにくくなり、クリエイティブなアイデアが浮かびやすくなるからです。
マインドフルネスは、以下のトレーニングを行うことで、徐々にできるようになります。
1.背筋を伸ばして座る
まず、背筋を伸ばして座ってください。座り方は正座やあぐら、坐位など好きなものでかまいません。
2.呼吸を行う
次に目を閉じ、20分程度深呼吸を行っていきます。呼吸法は、肺の下にある「横隔膜」を上下に動かす「腹式呼吸」を、口で行うのが望ましいですが、難しい場合は、鼻呼吸でも大丈夫です。
呼吸を行う際には、空気の流れやおなかの動きなど、自分の今置かれている状況のみに意識を向けてください。余計な考えが浮かんでしまったときは、心の中で「雑念」「考えない」などとつぶやき、再び意識を呼吸に向けましょう。
トレーニング時間は、1日20分×2セットが目安とされています。しかし、最初から20分のトレーニングを行おうとすると、集中力が持たない可能性が高いです。そのため最初は5分、慣れてきたら10分というように、徐々にトレーニング時間を増やしていきましょう。
マインドフルネスのトレーニングは、今行っている活動から別の活動に切り替えるときに行うのがおすすめです。具体例としては、以下のタイミングがあげられます。
・起床後
・就業前
・別の業務に移るとき
・会議前
前述のタイミングでトレーニングを行うことで、マインドフルネス状態が保ちやすくなるほか、今までの思考を一旦リセットすることが可能です。また在宅ワークを行っている人は、就業前や終業後にトレーニングを取り入れることでオンとオフを、明確に切り替えられるようになり、在宅ワークのストレス軽減にもつながります。
今回は、メンタルヘルスケアのひとつである「マインドフルネス」の概要や効果、トレーニング方法についてご紹介しました。マインドフルネスとは、今自分が置かれている状況に目を向け、ありのままの状態を受け入れるという考え方です。
生産性や創造力の向上、ストレスの軽減といった効果があるため、現在Googleをはじめとする様々な企業の研修でも取り入れられています。
マインドフルネスは「姿勢を正して20分間深呼吸をする」という瞑想トレーニングを行うことで、徐々に身についていきます。
「過去の出来事や、未来への漠然とした不安ばかりに目を向けてしまう。」と悩んでいる人は、ぜひ取り組んでみてください。心の負担が軽減され、ポジティブな気持ちで生活を送れるようになります。
(画像はぱくたそより)
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