仕事中の私語はどこまで許される?私語がやめられない人への対処法

2021.06.02

仕事中の適度な私語は、職場内で円滑なコミュニケーションをとったり、チームメンバーとの信頼を深めたりするためには必要な行為です。

ときには仕事が手につかないほど悩んでいる身の上話や、仕事でミスをして落ち込んでしまったときなど、仕事中であっても同僚や上司に話したいときもあるでしょう。

しかし、仕事とは全く関係のない話を長々と話し続けることは、周囲の人からすれば、ただの「おしゃべり」にしか見えず、ビジネスパーソンとしてふさわしくない姿です。

では、仕事中の私語やおしゃべりは、どこまでが許されるのでしょう。

今回は仕事中の私語について、私語がいけない理由を明確にした上で、その対処法を考えてみましょう。

仕事中の私語は基本的にNG

学生のころ、授業中におしゃべりをしてはいけないと、先生が何度も言っていたことと思います。しかし、休み時間は大いに遊び、友達とどんなに盛り上がっても、先生に怒られたことはないでしょう。

それは、授業中は「学ぶ」時間であって、友達とおしゃべりをする時間ではないからです。授業中に私語をすることは、授業の内容が理解できないばかりか、真剣に聞いている人の邪魔をしているのです。

仕事に就いても、それは変わることなく、仕事中の私語は基本的に禁止です。就業時間は「会社のために仕事」をする時間です。私語をしている間は、仕事が中断してしまう上に、周囲の人の邪魔になることもあります。

ときには、職場内の風通しをよくするために、5~10分程度の適度な私語は許容されることもあるでしょう。しかし、それが許されるのは、分別のある大人だからこそであって、「適度」をわきまえない私語は、仕事中にするべきではありません。

仕事中に私語をしてはいけない理由

作業効率を下げる
仮に自分の仕事が終わっていたとしても、他の人は仕事をしています。無駄な私語は仕事の効率を大幅に下げる原因であり、仕事の邪魔になります。自分の仕事が終わっていないのであれば言語道断です。

私語をしている間にも給与が発生している
私語をしている1秒1秒に対しても、会社からは給与が発生しています。会社は利益を生み出そうと人を雇い、労働に見合った対価を支払います。対価を支払っているにも関わらず、利益を生み出すことができなくなれば、会社の利益はマイナスへと向かいます。結果的に、しわ寄せが自分の給料に跳ね返ってくるかもしれません。

接客業では不快に思われることも
接客業では、お客様はスタッフの行動をよく見ているものです。スタッフ同士のやり取りが仕事の話なのか、または単なる私語なのか、意外に見抜かれているのです。接客業での私語はお客様に不快を与えるだけでなく、お客様のニーズに気づかないということも発生しかねません。

私語がやめられないときの対処法

休憩中や終業後に話す
同僚や上司とのコミュニケーションは、人間関係を円滑にするためにも、大切な時間です。そこで、仕事の時間と、仕事以外の時間を明確に区切りましょう。仕事中は作業に集中し、休憩中や終業後は、積極的にコミュニケーションをとることで、メリハリのある時間管理できる人と高評価されます。

細かいTo Doリストを作り目立つ場所に掲示する
今日のTo Doリストを作成しましょう。To Doリストは、1時間単位や11時まで、15時まで、など細分化します。「今日やること」と大まかにすると、時間に空きができたときに私語をしてしまうかもしれません。常に目立つところに掲示して、タスクをこなすことに集中しましょう。

今日の私語を書き出してみる
仮に「今日もしゃべり過ぎてしまった…」と思うのであれば、今日の私語を書き出してみましょう。書き出すことで、仕事や自分のスキルアップには関係のない、無駄話が多いことに気づくでしょう。もはや、思い出せないような話もあるかもしれません。

他人の私語が気になるときの対処法

まずは自分を省みる
他人の私語を気にする前に、まずは自分を省みましょう。自分にも心当たりがあるようなら、目の前で私語をし続けている人の姿は「私語をしている自分の姿」なのです。

イヤホンや耳栓を使う
仕事に集中したいのに、他人の私語がどうしても気になるときは、イヤホンや耳栓を使いましょう。上司や同僚に聴覚が過敏であることや、特に集中したいことを伝えれば、イヤホンや耳栓の使用を許可してもらえることもあります。最近は外から見ても目立たない耳栓があるので活用してみましょう。

別の場所に移動し短時間で済ます
仕事中であっても、頭を休めたり気分転換をしたりするために、仕事とは関係のない話をすることもあるでしょう。また、仕事も手につかないほどの悩みを抱えていたり、ミスをして落ち込んでいる同僚を励ましたりしたいときもあるかもしれません。どうしても話が長引くのであれば、仕事場所ではなくトイレなど別の場所に移動して、短時間で済ませるように促しましょう。

まとめ

今回の記事が目に留まったということは、どうしても私語がやめられず、仕事の効率が下がっているという認識があるからだと思います。

1日を終え帰宅して冷静になり、私語を反省する毎日を過ごしていては、自分にどんどん負荷がかかりストレスが溜まってしまいます。この負の連鎖は、どこかで断ち切らなければいけません。

また、他人の私語が気になるとき、相手を信頼しているのであれば、ときには厳しい態度をとることも必要です。もし、相手が怒るようであれば、今の自分にとって、または今後の自分にとってプラスになる人ではないと思われます。冷静に考えたときに、相手を断ち切るか、惰性でつきあい続けるかの答えはおのずとわかってくるはずです。

(画像は写真ACより)

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高野勤一
高野勤一