新入社員をフォローするために必要なメンター制度とは?
2021.06.01
近年新型コロナウイルスの流行により、会食を自粛したり、リモートワークを導入したりする企業が増えました。そのため、以前よりも新入社員と関わる機会が減り、彼らとどう接していいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。
今回は新入社員との距離を縮め、彼らの悩みを解消するために役立つ「メンター制度」についてご紹介します。
メンター制度とは、メンター(助言者)が、新入社員とマンツーマンで面談をおこなう制度のことです。新入社員の仕事での悩みを解決し、成長を促すことが目的とされています。
メンター役は、仕事経験や人生経験が豊富で、新入社員の悩みに親身になって寄り添える人が適任といわれています。そのため、新入社員とは別の部署に所属している、入社4~5年の若手社員がメンター役を担う場合が多いです。
エルダー制度
同じ部署に所属している勤務歴2~3年の若手社員が、新入社員のエルダー(教育係)となり、仕事を教えていく制度です。研修期間中の新入社員の育成と、職場への定着を目標におこなわれます。「ブラザーシスター制度」と呼ばれる場合もあります。
OJT制度
同じ部署の上司や先輩社員が、新入社員と共に仕事をしながら、仕事を教えていく制度のことです。メンター制度やエルダー制度とは違い、教える側の年齢が細かく定められていないのが特徴です。
新入社員が基本的な業務を一通り自分でできるようになるまで、横についてサポートすることが目的となっています。
1.新入社員の離職防止
メンター制度は、新入社員の離職を防止する効果があります。悩みがあれば、メンターに相談するというのを習慣づけることで、一人で悩んだりストレスを抱え込んだりするのを防げるからです。
またメンター役に同性の人を据えれば、出産や生理、結婚など同性にしか打ち明けられないような悩みも相談しやすくなります。
2.若手の人材育成
メンター制度には、若手社員を成長させる効果もあります。新入社員と対話し、彼らの悩みに親身になって寄り添うことで、責任感が生まれるからです。
3.コミュニケーションの活性化
メンター制度を導入することで、社内のコミュニケーションを活性化させることができます。面談中、オフィスではできないような話もできるため、社員同士の距離がより親密なものになるからです。
メンター制度では、面識のない社員同士がペアとなって面談をおこなう場合がほとんどです。そのためお互いにうまくコミュニケーションが取れないまま、面談が終了してしまう可能性も高いのです。
このような事態を防ぐためにも、メンター役の社員に対して、研修をおこなったり、マニュアルを配布したりすることをおすすめします。またメンターと新入社員の相性が悪い場合は、ペアの変更をおこない、より新入社員が相談しやすい環境を整えましょう。
今回はメンター制度の概要や効果、問題点、類似制度との違いについて解説しました。メンター制度は、入社4~5年目の若手社員と新入社員が面談をおこなう制度です。新入社員の悩みを解決し、成長を促すことが目的におこなわれます。類似制度としては、「OJT制度」と「エルダー制度」があげられます。
メンター制度を導入すると、以下の3つの効果が得られます。
・新入社員の離職防止
・若手の人材育成
・社内コミュニケーションの促進
メンター制度の問題点として、メンターと新入社員がうまく打ち解けられず、表面的な世間話で面談が終わってしまうリスクがあることがあげられます。そのため、あらかじめメンターをおこなう若手社員に研修をおこなったり、メンター制度のマニュアルを作成したりすることで、より新入社員が相談しやすいような環境を整えることが大切です。
(画像はぱくたそより)
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