時間とお金の無駄を省くパーキンソンの法則とは?
2021.05.30
「余裕のあるスケジュールを組んでいるはずなのに、なぜかいつも締め切りギリギリまで仕事が終わらない。」という悩みを抱えてはいませんか。自分の思ったように仕事がすすまないとイライラし、ストレスが溜まってしまいます。
今回は、時間を効率的に使用するためのヒントとなる「パーキンソンの法則」についてご紹介します。
パーキンソンの法則とは、1958年にイギリスの歴史・政治学者であるシリル・ノースコート・パーキンソン氏が、当時のイギリス行政の欠点を分析した際に発表した、以下の法則のことを指します。
第1法則
仕事の量は、与えられた時間全て使い切るまで膨らみ続ける
第2法則
支出額は、収入額と同じ額まで膨らみ続ける
第1法則
・夏休みに沢山宿題がでたにもかかわらず「時間はたっぷりあるし、明日やればいいや。」というのを繰り返し、休みが終わる頃に慌てて宿題を終わらせた
・3日あればできる仕事だが、納期が6日後だったので、油断してサボったり無駄なことをしたりしてしまった結果、納品が納期ギリギリになってしまった
第2法則
・月給が20万円から25万円にアップしたが「給料が上がったし、多少無駄遣いしてもいいだろう。」と浪費を繰り返し、結局貯金額が月給20万円の頃と変わらない
・本来出張代は3万円ほどで済むはずだが、もしも足りなかったら困るだろうと思い、社員に5万円渡したところ、全額使い切られてしまった
的確な制限時間を算出する
第1法則は「人は時間に余裕があればあるほど、生産性が下がり時間を無駄に浪費してしまう」とも言い換えられます。そのため仕事を効率的にこなすには、的確な制限時間を算出し、それにそって仕事をすすめていくのが重要です。
適当な制限時間は、最初自分で見積もった時間に1.7をかけたものが妥当だといわれています。それ以上長くすると作業効率が下がり、短くすると時間内に仕事が終わらない可能性が高いからです。
やらないことリストを作成する
クライアントや上司から、かなり余裕のあるスケジュールで仕事を頼まれた場合は、あらかじめ「やらないことリスト」を作成してから仕事を行うようにしましょう。人は時間に余裕があると、つい無駄なことをしてしまうからです。以下が「やらないことリスト」の具体例です。
○やらないことリスト
・仕事中SNSを開かない
・業務が終わるまでメールをチェックしない
・文章をかき終わるまで推敲作業を行わない
経費は後払いにする
社員の出張などにかかる経費の支払いは、余裕を持った額を前払い形式で渡すのではなく、戻ってきた際に返す後払い形式にすることをおすすめします。人は手元に余分なお金があればあるだけ、つかってしまう傾向にあるからです。後払いにすると、社員は自分の財布の中身と相談しながら出張代を捻出するため、結果的に経費が削減できる可能性が高いのです。
目標貯金額を考える
収入の増加とともに、出費額が増えてしまうという人は「1年間に○○万円貯める」という目標を立てておくと、無駄な出費を減らせます。
貯金額をあらかじめ分けておくと、その金額を差し引いた額でやりくりしなければならなくなるため、自制心をより強く持ちながら出費するようになるからです。
家計簿をつける
いつの間にかお財布からお金が無くなっているという人は、家計簿をつけましょう。家計簿をつけ、何に無駄遣いしているのかを明らかにすることで、お金を管理しやすくなるからです。
今回は、パーキンソンの法則の概要や活用方法について解説しました。パーキンソンの法則は「時間とお金は、あればあるだけ浪費してしまう」という人間の習性を示した法則です。
一見人間の悲しい性のようにも感じられますが、上手くこの法則を使いこなすことによって、業務効率化や経費削減につなげることができます。
(画像はぱくたそより)
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