テレワークを可視化するメリット・デメリットとは

2021.05.05

新型コロナウイルスの感染リスクを下げるために、2020年以降テレワークを導入する企業が増えてきました。しかしテレワークは、会社に出勤して仕事をする場合と違い、社員がきちんと仕事をしているのか、どのくらい働いているのかが把握し辛いという問題点もあります。

今回は、テレワーク中の社員の仕事を可視化する方法や、メリット・デメリットについてご紹介します。

テレワークを可視化する3つの方法

1.社員に報告を義務づける
テレワークを行う際、社員に始業時間や終業時間、休憩時間を上司に報告することを義務づける方法です。定期的に上司と連絡を取ることにより、在宅でも緊張感を持って仕事ができるようになります。

報告は電話やLINE、メールでできるため、導入コストもかかりません。

2.定期的にリモート会議を開く
定期的にリモート会議を開き、現在の状況を報告しあったり、疑問点や問題点について話し合ったりする方法です。ZoomやLINEを使用すれば、画面共有機能が使えるため、テレワーク中誰がどの仕事をどのくらいこなしているのかを全体で共有できるようになります。

3.テレワーク監視ツールを導入する
テレワーク監視ツールを導入すれば、テレワーク中社員がサボっていないか、不正を働いていないかが把握できるようになります。ツールの具体例としては以下の2つがあげられます。

○MiTERAS
テレワーク中の作業時間や内容をモニタリングするためのソフトウェアです。パソコンのソフトウェアの使用状況や、社員の動作などを分析することにより、隠れ残業や残業の申告漏れがないかも把握できます。

○ESS REC NEAO
社員のパソコン操作を記録・分析するソフトウェアです。デスクトップを動画にして作業状況を記録したり、ルール違反な行動をしていないかを把握したりすることができます。

テレワークを可視化するメリット

仕事に集中できるようになる
テレワーク中は、誰にも見られていない環境で仕事を行うため、テレビやスマホ、ゲームなどの誘惑に負けてしまう可能性が高まります。しかしテレワークを可視化すれば、誰かに見られているという緊張感が生まれるため、そのような誘惑を裁ち切り、仕事に集中できるようになります。

長時間労働を抑制できる
テレワーク中は、1人で仕事を抱えすぎたり、時間を忘れ下長時間仕事をしたりする社員が現れる可能性があります。そんな時、テレワークの作業時間を可視化すれば、長時間残業を抑制したり、仕事を振り直したりするなどの対応が行えるようになります。

テレワークを可視化するデメリット

ストレスがたまる
テレワーク可視化し、上司や管理職に監視され続けていると、社員は気が休まらず、ストレスを抱えてしまう恐れがあります。

特に監視ツール等でデスクトップを監視されている状況というのは、オフィスで上司が背後に立ち、ずっと自分のパソコン画面を見続けているのとあまり変わらないからです。

生産性が下がる
社員の中には、「テレワーク中、割り振られた仕事を早めに終わらせて、プライベートの時間を楽しむ。」というのをモチベーションに仕事をする人もいます。しかしテレワーク状況を細かく監視されてしまうと、早く仕事が終わったことが上司に把握され、その後別の仕事を割り振られることになります。

そうすると、社員は「早く仕事を終わらせては損だ。」と考えダラダラ仕事をするようになるため、結果的に生産性や労働力が下がってしまう恐れがあるのです。

まとめ

今回はテレワークを可視化する方法やメリット・デメリットについてご紹介しました。リモート会議開催や監視ツールの導入によって、テレワーク中の仕事状況をある程度可視化することができます。

テレワークを可視化すると、在宅でも緊張感を持って仕事ができるようになったり、長時間労働を防げたりするというメリットがあります。

しかし、常に監視され続けることでストレスを感じたり、仕事の生産性が下がったりする人が現れる可能性もあるため、導入は、従業員全体の意見を聞きながら、慎重に考える必要があります。

(画像はぱくたそより)

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高野勤一
高野勤一