イクメンプロジェクトの取り組みや効果について解説!
2020.11.22
1999年に男女平等を推進するための法律、「男女共同参画社会基本法」が施行されました。それにより妻が子育てや家事をし、夫が仕事する時代から、夫婦で協力して子育てや家事、仕事を行う時代に移り変わりつつあります。
ところが施行されてから20年が経過しているにもかかわらず、女性に比べて、男性の育児休業取得率が低いことが問題になっています。今回はそんな問題を解決するために、厚生労働省が進めているプロジェクト、「イクメンプロジェクト」についてご紹介します。
イクメンプロジェクトとは、厚生労働省が男性の育児休業取得を推進するために立ち上げたプロジェクトのことを指します。プロジェクト発足の背景には、男性が育児に参加しにくい日本の社会状況があります。
2009年に育児・介護休業法が改正され、育児休業を2回取得可能とする制度「パパ休暇」が施行されました。これにより男性も育児休業を取得しやすくなったはずでしたが、男性の育児休業取得率はなかなか向上しませんでした。
そこで厚生労働省は、男性の育児休業取得率を2020年までに13%に引き上げ、夫婦が協力して子育てできる社会をつくることを目標に、このプロジェクトを発足させたのです。
イクメンプロジェクトでは主に以下の3つの活動を行っています。
ホームページでの啓発活動
イクメンプロジェクトは主な活動の一環として、ホームページでの啓発活動があげられます。イクメンプロジェクトの公式ホームページでは、育休を取得した男性の体験談の掲載やイベントの告知、男性社員の育児休業取得に貢献した企業の表彰などを行っています。
表彰された企業は、厚生労働省が運営している職場情報総合サイト「しょくばらぼ」等で受賞履歴が公表されます。そのためイクメンプロジェクトに参加した企業には、自社のPRや社会的信頼向上などのメリットがあります。
育児にまつわるセミナーの開催
イクメンプロジェクトでは、両親学級やお産への関わり方、妻への接し方を勉強するセミナーの開催も行っています。セミナーは全国各地で開催しているほか、申請すれば出前講座の受講も可能です。そのため、全国のイクメンを目指している多くの男性がセミナーを受けられるシステムになっています。
イベントの開催
イクメンプロジェクトでは、イクメンフェスやスピーチ甲子園などのイベントも開催しています。イベントではトークショーやファッションショーなども行っており、全国のイクメン同士が楽しみながら交流を図ることが可能です。
厚生労働省が2019年に行った雇用機会均等調査によると、プロジェクトを開始時点で2.2%であった男性の育児休業取得率が、2019年には7.54%にまで上昇したことが明らかになっています。
しかし、イクメンプロジェクトの目標は、2020年までに男性の育児休業取得率を13%まで引き上げることです。そのため育児休業取得率は向上していても、目標達成に至るかどうかは難しい状況と言えます。
夫婦ともに子育てできるような制度が整えられたにもかかわらず、女性に比べて男性の育児休業取得率が低いことが問題になっています。今回は、そんな問題を解決するための取り組み、イクメンプロジェクトについて紹介しました。
イクメンプロジェクトとは男性の育児休業取得率を向上させるため取り組みです。取り組みの一環として、ホームページでの啓蒙活動やセミナーの開催などがあげられます。男性が育児休業を取得しやすくなるような職場環境づくりを行っている企業の人や、育児休暇取得を考えている男性の人は、参加してみてはいかがでしょうか?
(画像はいらすとやより)
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