しつこい肩こり、実は脳疲労の症状かも?脳疲労の予防と解消に効く6つの方法!

2020.09.08

最近何だか疲れやすくなってきた、疲れがたまってなかなか取れにくい、と感じることはありませんか?または、疲れととらえていなくても、何かに没頭して長い時間取り組んでいられる活力が損なわれていたり、気分が散漫として集中力が持続しない、考えがまとまらないという状態が数週間続いていたりしたら、脳疲労を疑ってみた方がよいかもしれません。

脳疲労とは、その原因は?

脳はどんなに小さな部分も重要であり、常に互いに密なかかわりを持って、影響を及ぼし合いながら活動しています。脳の中でも大脳の働きは特に大きく、生命維持装置ともいえる自律神経中枢が存在する間脳とも密に連携しています。

脳疲労をわかりやすい表現にするならば、この影響力のバランス崩壊です。

普段は、言語や倫理などの理解・外界から入ってくるさまざまな情報の識別などにかかわる大脳新皮質と、食欲や睡眠など本能的な欲求や情動(快不快・怒りなど)にかかわる大脳辺縁系が、相互に上手く情報を伝達し合うことで、司令塔としての役割を担っています。
しかし、この大脳新皮質が受ける外界からの情報過多(仕事や睡眠不足など処理しきれないストレス)が引き金となり、バランスが崩れてしまうと、自律神経に支障をきたし、体に不調があらわれるのです。

つまり、情報過多が引き起こす体調不良の状態、これが脳疲労です。

脳疲労の症状をどうやってチェックする? 脳疲労をチェックするポイントは?

脳疲労の場合、病気やけがのように症状がはっきりとあらわれるものではないのですが、以下の状態が続いていないかチェックすることで脳疲労の可能性を認識できるでしょう。

・うんざり飽きた気持ちがして、集中力がそがれたり、頭がぼんやりしたりする。

・計算のスピードが落ちたり、文字を読むのを避けたりする。

・肩こりや腰痛など慢性的な痛みがある。

・寝つきが悪い、眠りが浅いなど十分な睡眠が取れていない。

・食事に、あまり満足感を得られない。

・甘いものや辛いもの、塩辛いものなど普段より濃い味のものを欲する。

特に味覚不良は、ほかの生活習慣病につながる可能性もありますので、小さな違和感を見逃さないように、日頃から気をつけましょう。もし長引いている問題がある場合は、専門医などに相談し、診断を受けることをおすすめします。

体が疲れたら、脳を休める

仕事や運動で体を酷使すると、首や肩のこり、目の疲れ、腰や背中の痛みなどがおこりやすくなります。そのような場合多くの人は、マッサージをする・湿布をする・湯船につかるなど、痛みや疲れを感じる体の部位に直接ケアを行います。
しかしながら、ケアした後は確かに体が楽になっても、翌日以降も同じ状態を繰り返してしまうことがあります。何故でしょう?

実は、最近の研究結果で「疲れ」には自律神経と活性酸素が深く関係していることがわかってきました。仕事や寝不足などのストレスにさらされた大脳から送られる刺激は、自律神経を過度に活動させてしまい、多くの活性酸素を生み出します。そして、この活性酸素によって神経が傷つけられことで人は「疲れたという感覚」に陥るのです。つまり、体が疲れた時にマッサージをしても疲れが取りきれないのは、疲れの元である自律神経の過活動を抑制することができていないからです。

本当に疲れを解消したいのなら、疲れを感じる体の部位以上に、自立神経中枢のある脳を休ませるべきなのです。

脳疲労を解消するために、取り入れたい生活習慣

生命維持のために24時間働く自律神経を休ませることはできませんが、日々の心がけで過度な負担をかけないようにし、脳疲労を解消することは可能です。脳疲労の予防と解消に、次の生活習慣を取り入れてみましょう。

1.同じ姿勢を取り続けない。デスクワークの場合は1時間毎を目安に立ち上がって伸びをする。

2.お風呂のお湯は40℃以下でぬるめにする。

3.寝る前の2時間はスマホやパソコンの使用を控える。

4.寝る前は室内の照明を間接照明などに切り替え、部屋を暗めにする。

5.睡眠の質を上げるため、寝室の温度を調整する(夏26℃前後,冬18℃前後)

6.酸素の取り入れを妨げるいびきを抑制するために、横向きで寝る。(高反発の枕や抱き枕を使うと横向きに寝やすくなります)

まとめ

日頃から慢性的に痛みや疲れを感じていても、職業柄や年齢を理由に放置している人も少なくないと思われます。体にあらわれる不調を、今までにない脳疲労という視点からとらえることで、健康回復につながっていって欲しいものですね。

(画像はPixabayより)

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高野勤一
高野勤一