GTDで「今何をすべきか」に集中してストレスフリーなタスク管理を

2020.07.31

現代のビジネスパーソンは常にタスクに追われています。

インターネットが普及し、大量の情報を手に入れることができるようになり、世の中はとても便利になりました。

しかしその一方、「あれもしなきゃ」「これも調べたい」と、頭の中は情報過多でパンク状態です。

ビジネスの現場でも、目の前のタスク処理をしている際に、ポップアップでメールの通知を見れば、気になってしまうものです。

さらにそのメールに「緊急」などと書かれていれば、現在のタスクは一度中断せざるを得ないといったケースはよくあること。

そんな日々のタスクに追われストレスを抱えている人に、ぜひ知ってほしいのが「GTD」です。

今回は「GTD」についてご紹介いたします。

GTDとは?

GTDとは自分のタスクを管理し優先順位をつけることで、目の前の1つのタスクに集中する手法のことをいいます。

タスク管理なら、すでにTo Doリストなどを使って管理しているという人も多いと思います。

しかし、頭の中にひらめいたわずかなことでも、To Doリストに含めている人は少ないのではないでしょうか?

タスクをただ並べただけの管理方法では、やらなければならないことを「見える化」してしまい、ストレスが溜まる一方です。

GTDは、タスク管理をするのではなく、目の前の1つのタスクに集中するために、タスクを整理し優先順位をつける手法なのです。

GTDの5つのステップとは?

では具体的にGTDとは何をしていくのかをご説明していきます。

1.収集

まずは、頭の中にあるタスクを全て集め、書き出します。

書き出すことは重要なことはもちろん、「わざわざ書くことでもないかな?」と思うようなわかりきっていることや「タスクとまではいわないかな?」といった些細なことも、全てです。

書き出すものは、メモや付箋のような紙でも、PCやスマホの管理ツールやテキスト文書でもよいでしょう。

とにかくあなたがすぐにアクセスできて、いつもそばにあるものにしましょう。

そして書き出したものをいれるボックスに名前をつけます。

インボックスやバケットなど、わかりやすいものにしましょう。

2.処理

次に書き出したものに優先順位をつけていきましょう。

ここで活用したいのが「アイゼンハワーマトリクス」です。

アイゼンハワーマトリクスの、カテゴリー分けは以下の4つです。

①重要度が高い、かつ緊急度も高い

②重要度が高いが緊急度は低い

③重要度が低いが緊急度が高い

④重要度も緊急度も低い

書き出したタスクを、アイゼンハワーマトリクスに沿ってカテゴリー分けしていきます。

ここで、一番優先順位が低い重要でも緊急でもないタスクは、思い切って破棄するのもGTDの1つの手法です。

GTDは少しでもストレスフリーになるための手法です。

優先順位が低いがために後回しにしているうちに、優先順位の高いタスクがどんどん入ってくるでしょう。

結局いつまでもタスクに残っていては、タスクが多いと錯覚して脳のストレスの一因となります。

3.整理

3つめのステップは、優先順位の高いものの中身を、対顧客タスク、対社内タスク、個人タスクなどのステージ分けをします。

個人タスクの中には、プライベートなものがあっても構いません。

仕事中にプライベートの予定を思い出すことも、もちろんあります。

ステージ分けしたタスクに、さらに優先順位をつけていきます。

その際、タスクの期限やタスクの行われる周期などを確認しながら、優先順位をつけていきましょう。

4.見直し

タスクは頻繁に見直しを行いましょう。

タスクが完了しても、上司からのフィードバックや顧客からの修正依頼、システムの更新など、状況や情報は常に流動的に変化しています。

見直しを行うことで、不必要になったタスクを破棄することも、ストレスフリーを目指す上では重要です。

5.実行

GTDの最後のステップは、優先順位の高いものから順番に実行していくことです。

もうあなたの頭の中は、目の前のタスクに集中するだけでいいのです。

「これが終わったら、あれをやらなきゃ」

「あの書類の期限いつまでだっけ?」

などと考えながらタスク処理を行うことはありません。

次に行うタスクはGTDの手法が導いてくれます。

目の前にあることだけに集中できるので、大量のタスクを抱え込むストレスから解放されます。

GTDでは、この5つのステップを常に繰り返します。

うまくいかないときは、ステップの内容に改善すべき点がないかを見直しましょう。

内容を見直すこともGTDの1つなのです。

GTDの応用

個人でGTDがうまく管理できたら、ぜひ社内プロジェクトのシーンでも応用してみましょう。

注意したいのは、複数人でGTDを用いるからと、上層部や社内のルールとして決めてしまわないことです。

必ずプロジェクトメンバーの希望するGTDを採用しましょう。

プロジェクトメンバーは、そのために頻繁にレビューを行い、「今、何をすべきか」という見直しを行うことが重要です。

まとめ

GTDは、1つのことに集中でき、仕事の効率を上げる手法として、アメリカの生産性向上コンサルタントであるデビッド・アレンが「Getting Things Done」の著書内で提唱しました。

GTDはその著書の頭文字をとって名づけられました。

現在は政府や大手企業でも用いられるほど、タスク管理の効率の良さが実証されています。

ぜひあなたも、GTDを使い、効率の良いタスク管理を行いましょう。

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高野勤一
高野勤一