正社員でなくても介護休業がとれる!? 休業する際に必要な条件とは?

2015.08.19
はじめに

介護休業という制度は聞いたことがあるけれども…という人は多いと思いますが、実際に取得された方は少ないかもしれません。これは「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(育児・介護休業法)で定められた制度なのですが、どのような制度なのでしょうか?

取得のための条件

介護休業とは要介護状態の家族の介護などのために一定期間会社を休むことで、対象となる家族1人あたり最大93日が上限になります。
この法律では対象は「日々雇用をのぞく全ての労働者」となっていますので、正社員に限らずパート・アルバイトなど非正規雇用社員にも適用されます。

但し以下の条件を満たしている必要があります。
(1)同一の事業主での雇用期間が1年以上であること
(2)介護休業開始予定日から93日を経過する日を超えて引き続き雇用されることが見込まれること

また、労働契約上有期雇用されている労働者でも、その契約が実質的に期間の定めのない契約となっている場合には、上記の一定の範囲に該当するか否かにかかわらず、介護休業の対象となります。

休業するためには、対象家族の氏名および労働者との続柄、介護を必要とする理由、休業開始予定日並びに休業終了予定日を明らかにして、その2週間前までに申し出ます。

申請書類などが整備されている会社の場合はその書類で申請することが望ましいと考えます。また無い場合でも必要事項を記入した書類をもって申請することが望ましいでしょう。

要介護状態とは

「要介護状態」とは、負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態を言います。
この要介護状態を正式に認定してもらうためには市町村に申請する必要があります。

介護の対象家族

介護の対象家族は以下となります。
・配偶者
・両親および配偶者の両親
・子供
・同居かつ扶養している祖父母、配偶者の祖父母
・同居かつ扶養している兄弟姉妹
・同居かつ扶養している孫

祖父母、兄弟姉妹、孫については同居かつ扶養している必要がありますので注意が必要です。また配偶者は「内縁の妻」などの事実婚も含まれます。

休業中の給与

休業中の給与については法律に定めがありませんので、事業主に任されています。ノーワーク・ノーペイの原則から言って無給となることが多いと考えます。しかし、雇用保険に加入していれば、収入の40%を上限に給付金を受け取れる制度もありますので、ハローワークなどで相談されることをお勧めします。

まとめ

介護休業はパート・アルバイトなどの非正規社員でも取得が可能です。雇用日数などの制限がありますので注意が必要です。

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