大事なのは「研修の目的」研修の種類を知ろう!

2020.02.07

みなさんの会社でも1度は研修を行ったことがあると思います。

その研修の成果は出ていますか?

ただ研修を行うのではなく、何のために研修を行うのかという、研修の目的が明確になっていなくては、せっかくかけた時間やコストが無駄になってしまいます。

今回は研修の種類や、その研修のメリット、デメリットをご紹介いたします。

近々研修の実施を検討中の担当者さまは、ぜひ参考にしてください。

研修の種類を知ろう

「OJTとOFF JT」
OJT(On the Job Training:職場内研修)とは、実際の職場で業務を行いながら、知識や技術を教えていく方法を指します。

OFF JT(職場外研修)は、実際の職場を離れた別の場所で、研修のための講師を招き、セミナーや研修を行うことを指します。

OJTのメリット

・即戦力のある人材育成ができる
初めから現場での職務を学ぶことができるので、早い段階で実践につながる知識や技術を身に着けることができます。

・個別教育ができる
1人の指導者につき、1人もしくは少人数での指導が行えるので、指導を受ける側の理解度や能力に合わせた指導ができます。

・濃い人間関係を築ける
研修期間中は、指導者と多くのコミュニケーションをとることにより、指導を行っている上司や先輩との濃い人間関係を築くことができます。

上司や先輩との人間関係を築くことで、社内に溶け込み、自分もチームの一員だと自覚し、部署や企業の目標達成のために、より一層の努力を心がけるでしょう。

・指導者のスキルアップ
指導者にとっても、よい研修を行うために、知識の再確認をするなど自身の技術を向上させる機会となります。
また、コミュニケーションや、コーチングスキルなどの向上にも役立つでしょう。

OJTのデメリット

・指導力にバラつきが発生する
指導者は上司や先輩であり、研修の専門家ではないため、指導力にバラつきが発生します。

・体系的に教えにくい
現場で実践を行いながらの指導は、予想外の緊急事態が発生することもあり、知識や技術が整理され、順序立てられた指導は行いにくい場合もあります。

・指導者の負担が大きい
本来の自分の業務に加え、指導を行わなければならない指導者への負担が大きくなります。
研修中のミスや失敗を、指導者がカバーしなければならない場面もあり、体力的・心理的負担が増えます。

OFF JTのメリット

・高い専門性のある知識を学べる
専門的な知識を持つ、研修に関してのプロの講師から指導を受けることができます。

・指導力にバラつきがない
1人の指導者に対して、大人数で研修を受けるため、指導力にバラつきが出ることはありません。

・集中しやすい
実際の現場での業務から離れた落ち着いた場所で、研修を受けることができるので、「学ぶ」ということに集中できます。

OFF JTのデメリット

・即戦力に欠ける
業務の実践より、知識をインプットすることが主となり、アウトプットする機会がすぐに訪れるとは限らず、即戦力には欠けるかもしれません。

・コストがかかる
外部から講師を招くための、研修費や交通費が必要になります。

・時間と場所の確保が必要
研修のための時間を作り、そのための場所の確保が必要となります。
社内で研修を行う場所が確保できない場合は、外で会議室などを借りる必要があり、そのためのコストがかかります。

対面型と非対面型

「対面型」

・座学・講義型

講師が主体となって講義を行い、参加者は講師の話を聞く形式を指します。

一度に多くの参加者に講義を行うため、たくさんの知識や情報を伝えることができます。

しかし、参加者は受け身の姿勢なので、理解度やモチベーションにバラつきがあっても、個々に対応できないこともあるので、参加者を注意深く観察しましょう。

・対話・体験型

参加者が主体となり、グループを作ってディスカッションやロールプレイングを行い、参加者同士で評価します。

講師は、あくまでも研修を参加者主体で行うように促すファシリテーターに徹します。

座学・講義型に比べて、話し合いや考えることがメインになります。予定していた時間配分を越えてしまう可能性もあるので、研修時間には余裕を持ちましょう。

「非対面型」

・eラーニング

インターネット技術を活用したパソコンやスマホを用いた研修方法です。

端末があれば、場所や時間を問わず、受講することができます。

個人での取り組みになり、社内のコミュニケーションは取りにくい傾向にあります。

階層別

研修の対象者を入社したばかりの「新入社員」、入社3年目以降の「中堅社員」、役職のついた「管理職社員、役員」などに分け、それぞれのキャリアに必要な知識や技術を学ぶ研修方法です。

職種別

営業や販売、人事・経理・労務管理、技術・専門職などの職種別に、それぞれの職務で必要とされる知識や技術、また法律なども学びます。

目的別

階層や職務には関係なく、全ての従業員を対象とした研修方式です。
働く上での個人のモチベーションやメンタルに対する「モチベーション研修」「マインドフルネス研修」から、1つの組織としての成功や成長に向けての「チームビルディング研修」や「ファシリテーション研修」などがあります。

まとめ

研修の種類は多岐にわたるので、全てを行うことは難しいですが、大事なのは「何のために研修を行うのか」が明確であることです。

会社の中で問題が多い部分を把握し、その問題を改善するための研修が必要です。

重要なのは目的に合った種類の研修を見極め取り入れたその先に、会社や従業員の成長が見えているかということなのです。

(画像はPixabayより)

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高野勤一
高野勤一