フラリーマンの心理とは!本当に家に帰りたくないのか?

2019.10.31

働き方改革によって残業時間が減らされ定時で帰る事を余儀なくされました。そうした中、突如出来た時間を自分の好きに使える人、又は出来てしまった時間を持て余す人が別れてしまっているのは言うまでもありません。もともと勤勉な日本人の性格にこの働き方改革はどう影響しているのでしょうか?

働き方改革によって生まれたものとは?

昭和から平成へと時代は移り変わり働き方も大きく変わってきました。昭和の時代は5時から男と呼ばれ定時で終わってもそこからが明日への活力の為の仕事だと言わんばかりに連日、職場の同僚と又は取引先との接待と交友関係を深める事が仕事へと繫がると信じられとにかく飲み会と言う名の仕事でした。それが昭和の時代は終わりを告げ平成はまさに不況の時代と言っても過言ではないでしょう。

飲み会での接待費は出なくなりました。その代わりに残業は今まで以上に増えていくがいつまで経ってもどれだけ働いても賃金は上がらず精神を病む人が続出しました。そうした中、働き方改革という名のもと残業を減らし暮らしの余裕をもってもらうと改革を政府が打ち出しました。

これにより、企業は残業を減らす事を余技なくされ残業時間の管理が行われる様になりサラリーマンは定時で退社する様になりました。5時から男はまさに5時からフラリーマンとなって行ったのです。

フラリーマンの言葉はどうやって創られた

先ほどからフラリーマンという言葉が出てきていますが、フラリーマンとは言葉自体は造語です。渋谷昌三氏の著書の中で出てきた言葉なのですが、もともとはサラリーマンの心理を読み解いていく本です。定時で仕事を終えたサラリーマンが家に真っ直ぐに帰れなくて街をぶらぶら彷徨う様を表現しています。

フラリーマンは家に居場所が無いってホント?

様々な事が言われていますが、その心理は「家に自分の居場所が無い」というものです。

その背景には夫婦や家族とのコミュニケーション不足がありますが、もっと大きな背景の問題には突然出来てしまった時間の使い方や早く帰って家事をどう手伝っていいのか解らない知らない人、自分の家で寝るだけだったのがどの様に家族に入ったらいいのか解らないという何とも情けない理由なのです。

しかし「本当に家に帰りたくないのか?」と問われればそれは「いいえ」でしょう。本当は家に帰ってゆっくりしたいはずです。家に帰って家族と一緒に過ごしたいはずです。

夫婦の在り方も平成では変わってきている

仕事だけをしていればいい時代はもう終わったのです。働き方改革は男性も子育てに取り組む様に促しています。平成はイクメンも流行りました。とは言え、男は外で働き家は女に任せておくという時代で育ってきた世代でもあります。ここ30年ちょっとではそう易々とサラリーマンの意識根本は変わらないでしょう。

フラリーマンにならない為にする事とは

夫婦のコミュニケーション不足もあるかもしれませんが、夫は手っ取り早く家の中に自分の居場所を確保して自分の時間を創る努力が先決です。そして妻側も夫の扱いをもう少し勉強する方がいいでしょう。

また、世の中娯楽や趣味や嗜好を探せば山のようにあります。この中からいかに自分に合った時間の使い方を探せるかは行動したもの勝ちと言えるのではないでしょうか。夜の街を缶ビール片手にぶらつくのか、それともせっかく出来た時間を家に帰って笑って家族との時間をわが手に収める事をするのかは自分次第です。

政府はまた、働き方改革によって副業も進めているのです。その背景にはやはり国の財政が関わってきているのでしょうが、先ずは自分の事は自分で考える力を付ける事が現代人には必要不可欠な要素になってきている様です。

まとめ

働き改革によってフラリーマンという5時から難民を続出してしまった政府の責任は重いと考えます。しかしもともと自由を愛する日本人らしく自分の時間の使い方を考え有意義に変えていけるかは令和の時代にふさわしい課題と言えるのではないでしょうか。

(画像は写真ACより)

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高野勤一
高野勤一