正しいマナー、知ってますか?会社で行う季節の挨拶

2018.10.04
社会人なら、贈答のマナーは理解しておこう

年賀状やお中元、お歳暮など、取引先や上司に対する季節の挨拶は、良好な関係を保ち続けるためには最適な手段と言えますが、季節の挨拶に関するマナーを理解していなければ、相手に対して失礼になってしまうこともあり得ます。

季節の挨拶を行う場合には、どのような点に気をつければ良いのでしょうか。社会人として、季節の挨拶に関する注意点を理解しておきましょう。

知っておきたい!年賀状に関するマナー

始めに、年賀状に関するマナーからみていくことにします。

年賀状の表面を書く場合に気をつけたいことは、住所は都道府県名から書き始めることです。同じ都道府県名の場合は、都道府県名を省略する場合がありますが、取引先や上司に年賀状を書く場合には、都道府県名から書く習慣をつけましょう。

また、住所の丁目や番地、マンションやアパートの部屋番号を縦書きで記入する場合は、漢数字の利用が基本です。なお、横書きの時はアラビア数字を利用しましょう。

次に、裏面を書く場合ですが、お祝いの言葉である「賀詞」は、取引先や上司の場合は「謹賀新年」あるいは「恭賀新年」など、4文字の賀詞を記載します。

「賀正」や「迎春」のような2文字の賀詞は、目下の人に送る場合に使うことが一般的です。

また、年賀状では「昨年中は大変お世話になりました」と書くことがありますが、この場合に「去年」とは書かないようにしましょう。その理由は、「去る」という文字が新年を祝うイメージとかけ離れており、失礼に当たるためです。

そして、「皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます」というように、お祈りする言葉を添えると、年賀状の文章が引き締まったものとなります。

お中元・お歳暮を贈る時期は?

次に、お中元やお歳暮を贈る際のマナーについてみていくことにします。

お中元を贈るタイミングはお盆の前までとなりますが、お盆の時期は地域によって異なりますので、以下の目安を参考にしましょう。
・関東:7月上旬から7月15日まで
・九州:8月上旬から8月15日まで
・沖縄:旧暦の7月15日まで
・それ以外の地域:7月中旬から8月15日まで

なお、上記の地域の分類はあくまでも目安となっています。例えば、山梨県、静岡県、愛知県、北陸地方では7月にお盆が行われることがあるため、お中元を7月15日までに贈らなければならない場合があるのです。

また、沖縄のお盆の時期は旧暦の7月15日であるため、毎年お盆の時期が異なります。旧暦が記載されているカレンダーを参照して、お中元を贈りましょう。

次にお歳暮を贈る時期ですが、もともとはすす払いの日である12月13日を初めとして、12月20日頃までに贈ることが目安とされていましたが、最近では、関東の場合は12月上旬から12月31日までが目安で、関西では12月13日から31日までが目安となっています。

なお、年末は何かと忙しくなるため、お歳暮は12月20日頃までを目安として贈りましょう。

お中元・お歳暮はどんな商品、どんな価格が最適?

それでは、お中元やお歳暮として最適な贈り物はどのようなものでしょうか。

贈り物を贈る場合の基本は、「相手がどのような贈り物を贈れば喜ぶか」という点を抑えることです。

取引先あてにお中元やお歳暮を贈る場合は、取引先の従業員に分けることができるように、小分けされているお菓子が最適です。賞味期限が長めのお菓子を選べば、日持ちがするので安心でしょう。

また、上司にお中元やお歳暮を贈る場合、上司に子どもがいるなら、子どもたちのことも考えて、缶ジュースと缶ビールの詰め合わせセットを贈ると、家族みんなに喜ばれるのではないでしょうか。

なお、お中元やお歳暮の相場ですが、3000円から5000円程度となります。適切な値段のものを選びたいですね。

お中元やお歳暮が禁止されている場合も

お中元やお歳暮は、日頃の感謝を伝えるのに最適と言えますが、場合によっては、お中元やお歳暮を贈ることが禁止されていたりすることもあります。

その理由としては、取引先にお中元やお歳暮を贈ることが接待として誤解される場合があり、トラブルの原因になりかねないためです。また、上司にお中元やお歳暮を贈ると、上司が無意識的にひいきしてしまうこともあり得るため、業務に支障が生じてしまうことも考えられます。

お中元やお歳暮を贈りたいと考えている場合は、会社の規定を確認したり、または会社の慣習について事前に確認したりして、事前にトラブルを防ぐようにしましょう。

贈り物は相手に喜ばれることが多い反面、一定のルールやマナーもあるため、それらを守らなければ失礼に当たることもあります。大人としてのルールやマナーをわきまえた上で、良好な人間関係を構築したいですね。

(画像は写真ACより)

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石藤明人
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