人事異動のパターンは?その意味と理由！

2015.07.21

年度末を終え、上場企業の場合は株主総会も終えた時期には多くの企業で定期的な人事異動が行われます。人事異動には必ず要因があり、会社の意図や意味があると考えます。人事異動にはどういうパターンがあるのでしょうか？またその裏にある意図は何なのでしょうか？

会社組織は人員配置でどれだけ人員過剰・人員不足を少なくするかにいつも苦心していると考えます。そのためこのパターンの配置転換が一番多いのかもしれません。

しかし社員は単なる駒ではないので人の相性や能力を考慮に入れなければならないのはもちろんのことです。仕事は単に人員あたりの生産性を計算するようにいかないのが常ですのでその点は十分に考慮する必要があるでしょう。

人員のバランスを欠く原因として一番一般的なことが欠員だと考えます。一人の欠員が玉突きののように多くの人事異動を生むケースがありますが、それを予想した人員配置を予めとっておくのは難しいことでしょう。

このこともまた人事を担当する者にとっては十分に心得ておく必要がある点でしょう。人間の能力はすべての人がすべての点において平均的に備わっているとは言いがたいと考えます。多かれ少なかれ得意とする分野と苦手な分野があります。

その人の得意分野を更に伸ばす必要があるのか苦手な分野を補強する必要があるのかは場合によって違いますので、その判断を人事担当者はする必要があると考えます。
また、その事業場に適したポストがない場合他の事業所への転勤、関連企業への出向といったことも考慮して行う必要があるでしょう。

毎年のように人事異動が行われていますが、人事異動の多い人と少ない人は意外と差があるものです。特に営業職の場合その企業でもAランクの得意先の担当者で順調に成果があがっている場合には担当変更しにくいものです。

しかし特に金融関係の場合ひとつの任地での期限を設けている場合が多いと聞きます。それは得意先との関係が膠着し今後の良好な得意先との関係を阻害する恐れがあるとの判断で設けられたものだと考えます。

またそれだけではなく、社内の人間関係が膠着することで良い結果をもたらさないことも多いと考えます。そのために社内外の関係の活性化を目的とした人事異動はしばしばどの企業でも行われます。

営業職であれスタッフ職であれ与えられた職務に十分応えられない場合があると考えます。また、人間関係が正常に保てない状態の社員も居るかとは思います。

会社が求める成果が得られない場合や人間関係が良好に保てない社員に対して人事異動を命じる場合があります。これを左遷と捉えるか再生のための人事異動と捉えるかは人それぞれだと思います。異動する側は少なくとも会社側の意図を後者だと捉えるべきだと考えます。

人事異動にはいくつかのパターンがあり、またそれらが複合しています。少なくとも異動する側の社員はその意図を推し量り行動する必要があると考えます。