習慣形成を失敗しないためにはどうすればいいのか

2018.05.30
習慣形成はなかなか難しい

習慣形成は私たちの日常を変えるためにも非常に重要なことではありますが、今までの私たちの日常を塗り替えることは非常に難易度が高く多くの人たちが三日坊主に苦しめられることになります。

特に、今まで送ってきた生活が非常に満足しているものだと感じている場合には、新しく取り入れようとしている「何か」は多くの不快感を与える異物として機能してしまうようになるので、鉄の意志や鋼の心をもって挑んだとしても跳ねのけられる可能性が高いのです。

人間の体にはもともとメンタル的にも肉体的にも安定を促すための装置のようなものが備わっているので、その安定装置が非常に大きく機能している人たちにとっては非日常的な何かをもたらすための努力もものすごい大きさになってしまいます。これらを踏まえたうえで、新たな習慣形成を設ける必要があります。

習慣形成にも難易度はある

習慣形成が出来るかどうかというのはその人の意志力や安定を促す機能レベルによって異なりますが、それよりも重要なことは習慣形成しようと思っているものの難易度です。

例えば、10kgほどのダイエットを目標に立てたとします。そのための手段としてつらいジョギングを毎日10kmも実行するというものと、毎日ダイエット効果がある酵素ドリンクを飲むという二つの手法を用意します。この場合、圧倒的に前者のほうが難易度が高く後者のほうが難易度が低いです。

これら二つを習慣形成するとなった場合には、前者のほうがやはり苦戦しますし後者のほうが圧倒的に早く定着します。このように習慣形成はその人の状況や性格以外に何度によっても大きく変わりますので、マクスウェル・モルツ博士が提唱した21日という数字には拘らないほうがいいでしょう。

習慣形成をしやすい状況にする

習慣形成が失敗してしまう背景には、自分自身が実行し続けたいと思う気持ちよりも辞めたいという気持ちが表に出てしまうことにあります。

この状況を防ぐためにはやり続けたいという意志が常に辞めたいという意志を上回る必要があるのです。そうすることでやがてそれが習慣化されて違和感が薄れていきます。この違和感が薄れて当たり前のような段階までもっていくことが出来ないと、全てが三日坊主になるのです。

この習慣形成における難易度を下げる方法が「6ヒューマンニーズ」と呼ばれる6つのニーズを満たすことにあります。あっさり記載すると安定感・重要感・成長・刺激・友情と愛情・貢献です。

より具体的には、安定的な状態を保ちたいというニーズ・自分がやっていること自体が重要であると感じたいというニーズ・成長したことを理解したいというニーズ・いつもと違う刺激を味わいたいというニーズ・誰かに必要とされたいというニーズ・自分自身で何かに貢献したいというニーズの6つになります。

習慣化するためには一時的な痛みや苦痛を感じる必要がありますが、それらの痛みや苦痛を上回る6つのニーズがある状態を保てれば、習慣形成を成し遂げるために行動し続けることが出来るようになるでしょう。

先ほどの10km走るというお話も、安定感を出すためにジョギング用の靴や衣類といったスポーツ用品を用意することも重要ですし、刺激を求めるために新しい場所にチャレンジし続けることも重要です。

毎日体重計に乗って体重の減少度合いをチェックしつつ体脂肪を確かめることで成長性を見出して、友達と一緒のコースを走るようにすればより習慣形成達成確率は上がるでしょう。

習慣形成をしやすい状況作りが大切

習慣形成が失敗してしまう要因は、その習慣形成の難易度の高さにあります。その難易度の高さを乗り越えるためには難易度をあえて低いものにするのか、ニーズを満たすことでその難易度に負けない環境を整えるといった二つに一つを実行する必要があります。

どちらも実行しないで惰性で続けていたとしても、非常に難易度の低い習慣形成しか達成することは出来ませんので、本気で何らかの物事を習慣化させたいというかたは、その行動におけるニーズは何になるのかを察して、自分が続けやすい状況を作ってください。

(画像は写真ACより)

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高野勤一
高野勤一