ダグラス・マグレガーのX理論とY理論って何?
2018.04.13
ダグラス・マグレガーはマネジメントスタイルを大きく二つに分けて考え、「X理論」と「Y理論」を開発した人です。
彼のマネジメント思想はマネジメント観の基礎を築き、大きな影響を与えました。
Y理論というのは、ダグラス・マクレガーによって提唱されたモチベーション理論のことです。
人間に対する本質的な見方を「X理論」と「Y理論」に分けました。人はなぜ働くのか?というのをXとYに当てはめ考える理論です。
X理論の特徴としては、「仕事をしたくない」「命令されたから働く」「刑罰を恐れているから働く」といった物質的な欲求を持つ人間をモデルとされています。
X理論のマネジメントスタイルとしては、「アメとムチ」を使い部下を監督すると、モチベーションを維持し続けることが出来るというものです。
具体例としてはこうです。
「仕事が嫌いで仕事がしたくない。処罰が怖いので仕方なく仕事をしており、向上心は無い。責任を負いたくないので、命令された範囲内で仕事がしたい。」という従業員がいます。
上司は、仕事を細かく指示し、最後まで監督責任を負ってあげる、安心できる仕事環境を提供してあげるなどの対応をする方がうまくいくということです。
X理論とは違い、Y理論ではモチベーションのある従業員に対するマネジメント方法が説かれています。
Y理論の特徴は、「仕事で疲れるのは遊びや休息と同じく自然なこと」「自分の目標のために仕事を頑張る」「野心がある」「責任を取ることもいとわない」といったものです。
Y理論を適用するならば、具体例としてはこうです。
「仕事に対するやる気がある。仕事が楽しくて仕方がない。責任のある仕事を任されたい。チームのために自分の力を発揮したい。目標を達成できた時には賃金アップなどの報酬が欲しい。」という従業員がいるとします。
それに対して、経営や大きな仕事などを任せスキルアップさせてあげる、信頼をして仕事を任せるなどの手法が有効です。
大きく二つに分けて考えるマネジメントスタイル。X理論に近い従業員もいれば、Y理論に近い従業員もいるでしょう。しかし、どちらか一方に偏るとうまくいきません。
Y理論の従業員は理想的ではありますが、多くの人はX理論の可能性を秘めています。Y理論の適用だけでは、X理論の従業員のモチベーションが成り立たず、従業員が付いてこないかもしれません。
どちらのモチベーションも必要だと意識し、状況に応じXY理論を組み合わせてバランスよく活用しましょう。
(画像は写真ACより)
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