退職金の種類と特徴は?自分に合った退職金制度を知ろう
2017.11.23
退職金は、会社によって支払いがあったりなかったりして、必ずしももらえるとは限らないものです。
そんな退職金ですが、退職後の資金として大きな意味を持ちますから、自分の会社に退職金制度があるかどうかを知っておくことは重要です。
退職金は、長年勤めた会社を去る時に支給される、というイメージがありますよね。しかし、具体的にどのようなものなのか、種類が複数あることなどについては知らない人もいるかも知れません。
そこで、退職金の種類とその特徴について見ていきましょう。
退職金には、退職一時金、前払退職金、確定拠出年金、確定給付企業年金、そして中小企業退職金共済の5種類があります。
退職金として一般によく知られているものは、退職一時金というもので、会社で退職金のための資金を貯めていくシステムです。
支給される金額が退職理由によって変動したり、懲戒免職の場合には支払いなしにできたりするのが特徴です。
退職金と言うと退職時に支払われるイメージが強いですが、月々の給与に上乗せして支払われるタイプもあります。
前払退職金は、退職金が毎月支払われているため、退職時の支払いはありません。
確定拠出年金は、毎月の負担額を決め、どの基金で運用するかは個人に任せるというタイプで、アメリカの制度を元にしています。どの基金で運用するかによって資金が増減するため、基金選びもポイントになります。
確定給付企業年金は、約型企業年金と基金型企業年金の2種類に分かれています。基金型企業年金は、母体となる企業から独立した法人が基金制度を運営しているのが特徴です。
厚生年金に準じた仕組みで運営され、定められた給付額に満たない場合には企業が不足を補うという、企業側に責任があるのが特徴です。
中小企業退職金共済は、中小企業の相互共済と国の援助で成り立っている退職金制度です。中有小企業でも退職金の支払いがしやすい制度で、毎月企業が支払う掛け金が従業員ごとに管理され、退職時に支払われるという、シンプルな仕組みで導入しやすいのも特徴です。
退職金だけでも実に5種類の制度がありますから、退職金を受け取る側も、自分が働いている企業がどのタイプを採用しているのか、きちんと把握しておきましょう。
運営する基金を個人が決めるタイプの確定拠出型は、運用方法や資産の増減が自分責任となるのが特徴です。運営次第では資産を増やすこともできれば、減ってしまうリスクもあるということですね。
損をしないためには、判断材料となる知識を深めることが必要になるため、従業員の負担が大きくなるとも言えますが、今や企業の8割が導入していると言われています。
自分の運営について真剣に考えてプランを立てるため、従業員自身が満足感を得やすいというメリットがあります。
また、他の従業員と一括で会社が管理するのではなく、毎月の掛け金が従業員1人1人の財産として管理できる点も大きなメリットと言えます。
確定拠出型退職金には企業型と個人型の2種類があります。企業型は掛け金のすべてを企業で拠出するのが特徴ですが、従業員が掛け金をさらに上乗せできるマッチング拠出制度というものもあります。
とは言え、運用方法が分からないという人のために、デフォルトで定められた運用商品もあるので、こだわりのない人はデフォルト商品で運用することができるのもメリットです。
確定拠出型退職金は多くの選択肢の中から自分に合った運用方法ができるという退職金制度と言えるでしょう。
このように、退職金と言ってもそもそも制度を設けている会社と設けていない会社がありますし、その種類も様々です。
自分の会社がどのタイプの退職金制度を取り入れているのか、事前に把握しておくことが大切です。退職する時になって、思っていたのと違う、というようなことがないようにしましょう。
(画像はPixabayより)
おすすめの記事
掃除や家事は運動になる!家事の運動量や消費カロリーはどのくらい?
2024.05.15 - コラム
食いしばりや歯ぎしりは歯を痛める原因に!改善の方法は?
2024.05.10 - コラム
やむを得ない事情で夜遅くの食事に 遅い時間に食べてもいい食品は?
2024.05.03 - コラム