感染拡大を防ぐために!企業でできる風邪予防とは?

2017.11.05
簡単には休めない人の風邪対策

学生時代には「少し喉が痛い」「なんとなくだるい」「今日はやる気がしない」などの理由で、簡単に休んでしまう人もいたでしょう。義務教育の場合、それが原因で卒業できなくなることはありません。

大学などでも、単位が足りなくなって卒業できなくなることはあるかも知れませんが、それで罰せられるわけではありませんよね。

しかし、社会人ともなると、簡単な理由で会社を休むことは絶対的にNGです。

では、会社を休まないために気を付けなければいけない点を、会社という環境に絞って見ていきましょう。

不特定多数の人が集まる場所では感染拡大しやすい

アメリカのアリゾナ大学のケリー・レノルズ助教授の研究チームが行った実験によれば、たった1人の感染者がいるだけで、4時間後には約半数の人間に感染が広がることが分かりました。

つまり、職場に1人でも風邪やインフルエンザにかかった人がいれば、あっという間に職場内で感染者が拡大してしまうということです。

さらに、ウイルスが付着しやすい場所は、ドアノブやエレベーターのボタン、電話機やコピー機、パソコンなど、日常的な業務で触るところばかりです。

つまり、知らず知らずの内に手から感染してしまうリスクが非常に高いのです。

職場での予防策

では、職場で風邪やインフルエンザの予防をするにはどのような対策が有効なのでしょうか。

まずは手からの感染が多いということで、手洗いは欠かせません。出社した時や外出して会社へ戻った時などは、必ず手洗いをしっかり行うようにしましょう。

また、口からの感染を防ぐ意味で、うがいも有効です。特に緑茶には殺菌作用のあるカテキンが含まれているため、緑茶でうがいをするとより効果が高まるでしょう。

そして、マスクで喉を乾燥から守ることも忘れずに。会社のような多くの人が集まる場所では、加湿器で湿気を与えることも大切です。

また、インフルエンザの予防接種を社員全員に受けさせることも有効な予防対策です。

もちろん予防接種を受けたものとは別のウイルスに感染することもありますが、それでも感染リスクを減らすことは大切です。

もしもインフルエンザにかかったら

では、風邪よりも怖いインフルエンザにかかってしまったら、どのように行動すればよいのでしょうか。

インフルエンザの感染経路は、咳やくしゃみによってウイルスが飛び散る飛沫感染と、咳やくしゃみ、鼻水などのかかった手で触ったところから感染する接触感染の2つがあります。

ですから何より、インフルエンザにかかっている人に近づかないことが重要です。

咳やくしゃみなどの飛沫は2メートルほど飛ぶと言われていますから、少なくとも2メートル以上距離を取っておくようにしましょう。

また、かかってしまった人は他の社員に遷さないことが重要です。マスクをすることで飛沫感染を防ぎつつ、加湿器で乾燥を防ぎます。

窓があるならば換気をして、ウイルスを増殖させないことも感染を抑えるのには欠かせません。

会社としては、消毒液を用意し、不特定多数の人が触れるドアノブや手すり、スイッチなどをこまめに消毒できる環境を作っておきます。

必ず使用する、トイレのレバーなども忘れず消毒し、少なくとも1日に1回は行うことがポイントです。

インフルエンザウイルスの消毒には、次亜塩素酸ナトリウムやイソプロパノール、消毒用エタノールが有効ですが、霧吹きを使った消毒では効果が十分ではありません。

面倒でも、タオルやぞうきんを消毒液に浸したものを使うようにしましょう。

日頃の対策が重要

感染を防ぐには、社員たち1人が免疫力向上に努めてもらうことも欠かせません。

睡眠をしっかり取り、栄養バランスのよい食事や適度な運動など、免疫力を高めておくことで、ウイルス感染しても身体が対抗できるようになります。

このような予防対策は、個人でやるだけでは意味がなく、会社単位で行うことが重要です。

マスクの支給や消毒液の設置、予防接種の義務化など、社員が感染予防策に積極的に取り組みやすい環境を作ることが何よりも大切なのです。

社内で感染が拡大してしまうと、業務に支障を来すことにもなり、場合によっては受注ができないなど、取引先や顧客にも迷惑をかけることになります。

ですから、まずは感染しないための対策を取ることを徹底しましょう。

(画像はPixabayより)

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