ヤマト運輸 「働き方改革」の基本骨子を機関決定

2017.04.15
「働き方改革」に取り組む背景について

ヤマト運輸は、「働き方改革」の基本骨子について決定したことを2017年4月13日に発表した。

インターネットが一般的な道具として使われ、急激なEコマースの拡大により大幅な荷物の増加と、従業員の不足による組織の体制の立て直しが追いつかない状態となった。

ヤマト運輸は、セールスドライバーの労働時間の調査をしたところ、多くの社員が休憩を取れない状態であったことが判明した。

社員の労働環境の対応が不十分と認識し、今年の最優先経営課題として「働き方改革」に取り組む。

労務管理の改善と徹底

管理者と点呼執行者を増員し、社員が労働時間を正確に申告できる環境にする。また、労働時間管理を入退館管理システムに一本化する。

ワークライフバランスの推進

確実に休息がとれるようにする。休憩中は携帯電話をセンターに転送し、インターバル制度を導入する。

また、保育所等の設置や在宅勤務制度の導入し、ワークライフバランスを推進する。

サービスレベルの変更

配達時間帯の指定区分の見直しを図る。指定時間が集中している「20時~21時」の「19時~21時」の枠に変更する予定。

社員の昼休憩が取れるよう「12時~14時」の枠を廃止し、再配達の受付時間を20時から19時に変更する予定。

宅急便総量のコントロール

Eコマース市場の急拡大により配送する荷物が急増した。一方で、低単価で請け負う荷物も増加した。

宅急便の総量や運賃をコントロールすることができなかったとヤマト運輸は認めている。上期を中心に、運賃の単価交渉を大口顧客に対し交渉する。

宅急便の基本運賃の改定

宅急便の基本運賃を27年ぶりに値上げすることを決定した。その理由は、労働力不足の課題・外形標準課税の増税・社会保険料の適用範囲拡大などコストの増加。

IT基盤やクロネコメンバーズ特典の拡充、スピーディーなオープン型宅配ロッカーの設置拡大などの投資が必要となった。

「働き方改革」にともなう事業構造改革の内容は2017年4月28日(金)の決算記者会見で行う予定。

(画像はヤマト運輸ホームページより)

▼外部リンク

ヤマト運輸 プレスリリース:
https://prtimes.jp/main/000014314.html/

ヤマト運輸 ホームページ:
http://www.kuronekoyamato.co.jp/

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轟吾郎
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