副業で収入がある場合の確定申告の方法は?
2021.03.18
働き方改革がすすみ、政府は企業に対して副業の解禁を奨励するようになりました。さらに新型コロナウイルスの影響で残業時間が減ったことにより、副業を解禁する企業は増えつつあります。
また、昨今はYouTube投稿やアフィリエイト、自分でネットショップを運営できる「BASE」など、気軽に副業を始められるようになりました。
このように世間の副業への関心が高くなる一方、副業で得た収入にも「確定申告」が必要だということを知らない人もいるようです。
そこで、今回は副業で収入を得た場合の、確定申告についてご紹介していきます。
副業の収入は下記のように2つに分類されます。
①本業以外にアルバイトやパートなどの給与所得を受け取る場合
➁ブログ、アフィリエイト、クラウドソーシングなどの報酬を受け取る場合
まずは、①の副業でアルバイトやパートの給与所得が、年間20万円を越えた人は確定申告をする必要があります。
副業の勤務先で源泉徴収を行っている場合、確定申告を行うことは義務ではありませんが、確定申告をすることで税金が戻ってくる可能性もあります。
次に、➁の副業でブログ、アフィリエイト、クラウドソーシングなど、所得の分類において「雑所得」に振り分けられる所得が、年間20万円を超える場合は確定申告が必要です。
ここで注意したいのは「所得」であり「収入」ではないという点です。
所得とは「売上」から「経費」を差し引いたものです。ブログやアフィリエイトの場合は「収益」、クラウドソーシングでは「報酬」が「売上」になります。仮に100万円の売上があり、そのうち95万円が経費としてかかっていれば、所得は5万円になり、確定申告は必要ありません。
また、副業で収入を得る方法がアルバイトやパートにくわえ、ブログの運営やクラウドソーシングなど、複数箇所から収益や報酬を得たとしても、年間の所得が20万円以下の場合は、確定申告の必要はありません。
・確定申告の期限
確定申告の期限は、2月16日から3月15日までです。なお、2021年は社会情勢を考慮して、4月15日までに延長されました。
・申告書の作成
申告書は税務署や確定申告会場のほか、市役所や区役所の窓口でもらうことができます。また、国税庁ホームページの「確定申告書作成コーナー」のほか、クラウド会計ソフト「freee」などの確定申告ソフトや、「マネーフォワードクラウド確定申告」などのクラウドサービスからの作成や提出も可能です。
・副業が給与所得の場合
副業の所得がアルバイトやパートなどの給与所得の場合、副業の勤務先から源泉徴収票を受け取り、あらかじめ用意しておきましょう。
給与所得者用の申告書である「確定申告書A」に、源泉徴収票に記載された金額を入力していきます。なお、勤務先の年末調整で対応できなかった控除がある場合は、「確定申告書B」に入力します。「確定申告書B」は、所得全般に関する申告書です。
・副業が雑所得の場合
副業の所得がブログやアフィリエイト、クラウドソーシングなどの雑所得の場合、年間の収入とかかった経費を計算します。なお、収入は作業を納品した日、経費は費用が発生した日で計算します。仮に、今年の12月に納品した報酬が翌年の1月に入金された場合は、今年の収入になります。
「確定申告書A」には「給与所得」と「雑所得」を入力する欄があります。「給与所得」には本業で得た給与所得として、源泉徴収票に記載された数値を入力します。「雑所得」には、確定させた副業の収入と経費を入力します。
・申告書の提出方法
申告書の提出方法は、税務署や確定申告会場に直接持参するほか、郵送での提出も可能です。直接持参する場合、営業時間外になるのであれば、時間外収受箱へ投函することもできます。また、郵送による提出では、通信日付印が確定申告の期限内になるよう、早めに郵送しましょう。
電子申告のe-Taxは、国税庁のホームページから作成した申告書を、そのままwebで提出できるので大変便利です。最近では、マイナンバーカードの読み取りに対応したスマホと専用アプリを使い、簡単に提出することもできるようになりました。e-Taxは、確定申告期間内であれば、24時間いつでも提出できるのでおすすめです。
副業の確定申告では、給与所得または雑所得に関わらず、以下の書類が必要となります。
・本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証、健康保険証などの身分証明書)
・金融機関の口座番号
・所得証明ができるもの(源泉徴収票など)
・確定申告書Aまたは確定申告書Bのどちらか1つ
これまでは、確定申告を年末調整という形で、本業の会社で代行してもらっていた人にとって、自分で行う確定申告は難しいものと思う人もいるかもしれません。
しかし、国税庁のホームページではわかりやすい解説がされており、指示通りに入力していくだけで、申告書が完成します。また、オンラインでそのまま提出することもできます。自宅にいながら24時間いつでも申告することができるので、一度挑戦してみましょう。
今後も副業で収入を得るのであれば、毎年確定申告をする必要があります。勉強になると思って身につけてしまえば、翌年からの確定申告がスムーズに行えるでしょう。
(画像は写真ACより)
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