ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用ってなに?日本でのメリットは?
2019.05.26
雇用の形態はさまざまですが、日本で主に採用されているのは、「ジョブ型雇用」と「メンバーシップ雇用」です。
特に「メンバーシップ雇用」が主流で、この雇用形態は日本特有のものになります。
この記事では、「ジョブ型雇用」と「メンバーシップ雇用」の企業側から見たメリットとデメリットについて説明していきます。
ジョブ型雇用とは、「まず仕事があって、その仕事に人を割り当てる」という雇用形態です。
特に欧米では、ジョブ型雇用が主流になっています。
ジョブ型雇用の特徴をまとめると下記のようになります。
・勤務地や職務が決まっている
・欠員が出たときだけ採用募集をする
・雇用に対する保障は弱い
・給与は職務によって大きく変わる
・すでに仕事に必要な知識を持っていることが前提
ジョブ型雇用の特徴をひとことでまとめると、「採用者の能力次第」。
能力があれば高い給与が支払われ、自分が得意な仕事だけすることができます。
反対に能力がなければ「明日にでも解雇されるかもしれない」という状況です。
その職務が会社からなくなれば、たとえ能力があっても解雇されてしまうという厳しい雇用形態です。
まずは、ジョブ型雇用を採用することのメリットをまとめると、以下のようになります。
・採用者のスキルに応じて給与額を相談できる
・採用者の能力を最大限に活かせる
・最適なタイミングで最適な人材を確保できる
・新しい考えを取り入れられる
・採用者の経験や知識が豊富
・残業時間が少ない傾向にある
・経験者のため社内研修を行う必要がない
・会社都合で解雇ができる
次はジョブ型雇用のメリットをみていきましょう。
・契約外の仕事を依頼しにくい
・勤務場所の変更が難しい
・採用者が職場の雰囲気に馴染めない場合がある
職務ありきで採用するので、契約した職務以外の仕事や勤務地の変更は難しいのが特徴です。
メンバーシップ雇用とは、「まずは人ありきで、職務が与えられる」雇用形態です。
勤務地や職務などが限定されず、半永久的に雇用される「終身雇用」や「年功序列」は、このメンバーシップ雇用になります。
日本では多くの企業がメンバーシップ雇用を採用しており、新卒者の採用が好まれる傾向にあります。
特徴をまとめると下記のようになります。
・勤務地や仕事は限定されない
・新卒や経験者を定期的に採用する
・雇用に対する保障は強い
・給与は主に年功序列制
・社内研修が充実している
メンバーシップ型雇用は、日本で古くから採用されている雇用形態です。
一度採用されると解雇されにくいので、安定を求める日本人に好まれる形態とも言えます。
メンバーシップ型雇用のメリットをまとめると以下のようになります。
・会社都合で勤務地や職務を変更できる
・会社都合である程度の残業を依頼できる
・多岐にわたる仕事を依頼できる
メンバーシップ雇用は職務が限定されないため、会社の都合によって、さまざまな仕事を依頼でき、勤務地も変更できるのが特徴です。
次にメンバーシップ雇用のデメリットとはどういうものかみていきましょう。
・一度採用すると解雇するのが難しい
・知識が全くない状態から教育しなければいけない
・能力がなくても一定の給与を支払う必要がある
企業側から見ると、一度採用すると解雇は難しいということがデメリットになります。
しかし、最近では「終身雇用」も崩壊しつつあるので、デメリットではなくなってきているとも言えます。
ジョブ型雇用とメンバーシップ雇用について説明してきました。
それぞれにメリットとデメリットがあり、一概にどちらが良いとは言えません。
会社の方針に合わせて、雇用形態を決めていくことをおすすめします。
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